進むべき道は
「むー。」
「どうしたの?紫穂ちゃん。
難しい顔してるけど・・・。」
「いや、これがさ。」
眺めていた紙を見せれば、
あぁ・・・と納得した表情をした。
「そうだよね。」
「ボク達もさ。
もうこんなのをちゃんと
考えなきゃいけない時期なんだね。」
「進路ですか。」
「テツは決まったー?」
「はい。
もう決めています。
きっと皆も決めていると思いますよ。」
文化祭以来
めったに顔を合わせなくなった。
さつきとはたまに話すけど、他は・・・。
「僕は、倉科さんの行きたい道に
進んだらいいと思いますよ。」
「そうだよね〜。
ありがと、テツ。
さつきも、ありがとう。」進むべき道は「これで決まりでいいんだな。」
「はい。
ボクのやりたい道、
・・・ですから。」
「わかった。」