歪み狂った愛情





ちっ。
あれほど部活には顔を出すなって言い聞かせとったんに。




ほんま、悪い子やなぁ紗枝は。




ちょいとお仕置きせんとアカン。




「紗枝、ちょお来てくれ。」







「…翔一。」




声をかけた一瞬、不機嫌そうな顔になった。




折角彼氏が会いに来てやったんや、




そんな顔したらアカンやろ?




「なに?」








「来い。」




細い手首を掴んで
引きずるようにして歩き出す。




紗枝は黙ったまま着いてくる。




えらい大人しいな。




まぁ、それでええ。




お前はワシの奴隷なんやから。






せやから主人に逆らったらいけないんやで?




「若松から聴いたで。」




人気の少ない旧館へ通じる渡り廊下。




そこで立ち止まり、何も言わず本題に入る。




「そう。…で?」




ニヤリと笑った紗枝。





ワシもニヤリと笑い返す。





一瞬後





乾いた音と同時に紗枝が倒れる。





「調子に乗るな。
お前はワシの奴隷や。」





そう吐き捨てて教室へと踵を返した。







歪み狂った愛情




きっと人が見たらこう言われるんやろう。




“歪んでる。”




“狂ってる。”と。












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