現実の幻






「今日も青峰君はお休みですか」








「うん・・・
一応毎日説得はしてるんだど・・・」







「気にしないでください
彩歌さんが頑張ってるのは皆知ってます」







「ありがとう、テツ
・・・にしても、何か変わったよね」







「はい」




部の雰囲気が変わった。




何が、
じゃなくて全体的に刺々しく荒くなった。




大輝だけじゃない。




征君も真太郎も涼太も・・・





皆変わった。




敦も少し変わった。




唯一テツが変わってない。
・・・いや、テツも少し変わってきてる。





皆の能力が覚醒するにつれ
どんどん空気が重くなる。




そんな気がした。




「・・・このまま、離れ離れになるのかな・・・」







「そんなことはないですよ
 きっと、また元に戻ります」







「そうだよね・・・
 ありがとう、テツ」







「いえ」




そう言い残して
テツも練習に戻っていった。




でもね、テツ。




それは、気休めだってことくらい




ちゃんとわかってるよ?







現実の幻




最近疑ってるんだ。




今までの楽しかった部活が
幻なんじゃないか・・・って。




急に夢と言う幻から目が覚めて




現実に戻ってきたんじゃないかって。














「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -