君は太陽
「大輝」
「あ゛?」
「ちょっと、あ゛って何?
折角、お疲れ様って言って
タオル渡してあげようと思ったのにさ」
拗ねたように頬を膨らませる彩歌。
相変わらずやること一つ一つが餓鬼っぽい。
それを可愛いと思う俺は
相当コイツに惚れ込んでると思う。
「んなことより、さっさと渡せ」
「しんたろー、ガン黒が虐めてくるー」
「・・・青峰」
「別に虐めてねーよ
普通に弄ってただけだっつーの」
ぴとーと緑間に張り付く彩歌の首根っこを掴んで引き剥がす。
緑間、後で殺す。
「ぐびゃっ」
ぶらーんと猫みたいに浮く。
やっぱり面白ぇ。
「彩歌」
「ぶぅー」
バサリ
そんな効果音と太陽の香りと供に視界が白く染まる。
あぁ、この香りだ。
君は太陽君と太陽は
同じ香りがするんだ。