廻る世界
「彩歌センパイ」
「・・・どうしたの?」
「どうして!
どうして部活、辞めちゃったんスか!?」
・・・洩れちゃったか
「ちょっと色々あってね
全中、頑張ってサポートしてあげて」
「彩歌センパイ!」
「私には、もう・・・
あそこに居場所はないんだ」
泣きそうな顔をする後輩
自分より少し上にある頭を撫でた。
「君達なら、きっと出来るよ」
そう言ったら、ただ頭を下げられた。
きっと・・・きっと、優勝してね。
途中で投げた私には
そんなこと言える資格はない
でも、皆が頑張っていたのは知ってるから。
廻る世界私が居なくても
彼らの世界は
ちゃんと廻ってる。