四八学怖メール | ナノ
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私は岩下明美。あなたと同じ高校生よ。
学校の壁新聞で怖い話を特集するなんて、物好きな事するのね。
あなた、絵は興味ある?
私は美術部なんだけどね。
絵はね、描いたその人を映す鏡なの。
私は、絵を見ただけでその絵を描いた人がどんな人なのかわかるわ。絵は正直なの。絵はね、その人が情熱を注げば注ぐほど、それに応えてくれるのよ。

私の高校の美術準備室には、絵が飾ってあるの。
その絵は昔、ある部員が生徒をモデルに描いたものなんだけど、その絵は人物が抜けてしまっているの。
文字通り絵から抜け出してしまったのよ。ねぇ、何でだと思う?
昔、織部美弥子という生徒がいてね。その子、とても綺麗な子で学校中でも評判だったの。
彼女には男の子の幼馴染がいて、その子の名前は加賀洋一といったの。2人とも同じ美術部だったわ。
ある時二人は、交互に自分達の肖像画を描く事にしたの。
織部さんがまず、加賀君の肖像画を描き終えて、織部さんの肖像画の製作に入った時だったわ。
織部さん、顔が変形する奇病にかかってしまってね。
学校に来なくなってしまったの。
加賀君は、織部さんを支えようと頑張ったみたいだけど、だめだった。
彼女、精神的に病んでしまってね。ある日、学校の美術室で、自分で喉を突いて死んだの。
辺り一面に血が飛び散ってね。
他の生徒の作品にも血しぶきが飛んで、作品がダメになってしまったらしいわ。
でも、なぜか彼女の傍らにあった、加賀君の描きかけの肖像画だけは、血のあと一つなくきれいなままだったそうよ。
すぐそばに、あったはずなのに何でかしらね?
その事があってから、加賀君も少しおかしくなってね。
その子の肖像画を描き終えてから、彼自身も同じように、美術室で喉をついて死んだの。
肖像画は、遺族の元には行かず、美術準備室にひっそりと飾られたわ。
二人の両親とも、死んでしまった二人の事を思い出すのが辛いからという理由で学校に寄付したのよ。
それからよ、美術準備室の肖像画に異変が起こったのは。
肖像画の中の女の子が、忽然と消えてしまったの。
きっとその絵には魂が入ってたのね。
死んでしまった織部さんを思って描いた肖像画に、成仏しきれなかった彼女の魂が入り込んだの。
そして、彼女はその絵から抜け出してしまったというわけ。
彼女はきっと今頃、どこか違うところで、絵の中を行き来してるんじゃないかしら。
永遠に変わることのない少女の姿のままでね。
私が何で、こんな話をしってるか気になる?
私はね、加賀君本人から聞いたの。
彼はね、彼女と同じように肖像画の中に魂が入ってしまったのよ。
もっとも、彼は彼女への思いが強すぎて、彼女が描いた絵の中から抜け出せないようだけど。

私の事、変な女だと思うかしら?
答えは、今度あったときに聞いてあげるわ、坂上君。
だって、あなたとは必ず出会うときが来るんですもの。楽しみだわ。それじゃ、また会える日を楽しみにしているわ、坂上君。
坂上君ですか。はじめまして。
僕は荒井昭二といいます。
坂上君は怖い話が好きなんですね。
それぐらいはわかりますよ。
怖い話が嫌いならば、こんな企画頼まれたって、断るはずです。
好きなんですよね、怖い話。
怖い話がお好きなら、こんな話知っていますか?

「逆さ女」という妖怪をご存知ですか?
夜、寝室に一人で寝ていると、突然、天井から逆さまの女が現れて、ある約束を迫ってくるんです。
「私を見たことは誰にも言うな!」ってね。
言われた方は怖いから約束するでしょう?
しかし、その妖怪に出会ったが最後。
毎晩、約束した子の元に現れては、約束を破ってないか確かめにくるんです。
たまったもんじゃないですよね。
それで、その妖怪はあの手この手で、その子が約束を破るよう仕向けて、破った所で現れて、そいつを殺すんです。「約束を破ったから」と言ってね……。

坂上君、一つお願いがあるんですが、この話は壁新聞には載せないでもらえますか?
僕は、あなたが怖い話がお好きだから話すのであって、壁新聞のネタとして提供したわけではありませんから。
よろしくお願いしますね。
しかし坂上君とはいずれ会えるかもしれませんね。
暇があれば僕を千葉に呼んでください。
会えるかもしれませんよ。
それでは、僕の話は終わりです。
坂上君メール、アリ\(*^▽^*)/ガトゥ!
私は、坂上君と同じ高校生で福沢玲子っていいます♪
坂上君、千葉に住んでるんだね、いいなあ、千葉。
私は岐阜に住んでるんだけど、千葉に比べたら岐阜なんてマジ田舎でしょ?
関東圏に住んでるだけでも、うらやましいなあ><
怖い話が聞きたいんだよね。
それじゃ、私の知ってる怖い話をするね。

あのね、私の友達に元木早苗ちゃんって子がいてね。
その子って、すっごい変わっててさあ。
お弁当食べるとき、お弁当箱の前でお祈りしてから食べたりとか、包丁見つめて、「これ、目に刺したら痛いよねぇ」って、笑いながら言ったりとか、とにかく不思議な行動をするのが多い子なんだ。
それに、明日の天気を当てちゃったり、テストのヤマとかもピッタリ当てちゃうの!(゜Ο゜;)オドロキ!
すごいよねえ。なんで、そんな事わかるんだって感じだよね(・・;)
実は私、ある事がきっかけでその秘密を知っちゃったんだ。
明日の天気とか、テストのヤマとかはね、早苗ちゃんのおばあちゃんが教えてくれたんだよ。
正確には、早苗ちゃんの中にいるおばあちゃんかな。
意味が分からない? 早苗ちゃんの中にはね、早苗ちゃんの死んだおばあちゃんがいるんだよ。
エクトプラズムってしってる?
霊魂が物質化したものらしいんだけど、それが早苗ちゃんの口の中から出てきたのを偶然見ちゃったときに、本人から直接聞いたんだ。
最初見たときはびっくりしたけど、今は全然怖くないよ。むしろ、テストのヤマとか教えてくれるから有り難いくらい(笑)

そういえば、この間、早苗ちゃんのおばあちゃんが出てきた時に
「もうすぐ、○○○○がやってくる」
って言ってたんだけど誰なんだろ?
転校生でも来るのかな?

私の話はこれでおしまい。なんだか、坂上君とは、初めてな気がしないなあ。
もし、今度千葉に行く機会があったら、会えるといいなあp(^-^)q
それじゃ、またメールするね、ばいばい☆彡
お前高校生なのか。
俺は新堂誠。お前と同じ高校生だ。
このメールが俺のとこに届いたのも何かの縁かもな。
怖い話が知りたいんだろ?
俺が知ってる怖い話でよければ教えてやるよ。

俺の高校には、飴玉ばあさんって話があってな。
飴玉ばあさんってのは、昔よく生徒通用門の前で立ってた、ばあさんの事でな。
5,6年前までは、いたらしいぜ。
俺、先輩から聞いた話だならな。
実際に見たわけじゃないが。
なんでも、童話に出てくるような魔法使いのばあさんのような格好をして、手にはバスケットを下げてるんだ。
それで、気に入った子や、一人ぼっちでさびしそうな子を見つけては声をかけて、バスケットに詰まったゴルフボールくらいの大きさの飴をあげるんだと。
けど、そんなもん薄気味悪がって誰も食べようとはしなかった。
でも物好きな奴もいるもので、飴を食った奴がいたんだ。
なんでも、初めて飴を食べたのは自殺を考えていたほどのいじめられっ子の奴らしい。
毒でもいいやと思い口にした飴は口中がとろけそうになるほど旨く、この世にこんなに旨いものがあったのかと生きる勇気が沸いてきて、それからは、いじめられても抵抗するようになり、見違えるほど明るくなったそうだ。
今ではフランスの三ツ星レストランでシェフになったらしい。
そのばあさんは一度飴をあげた奴の前には現れず、どんなに探しても何故か人が多い時間には姿を見せなかったそうだ。
舐めただけで、自分の人生がバラ色になる飴、お前舐めてみたいと思うか?
普通はそんな飴あったら舐めてみたいと思うよな?
それで、クラスに佐久間って奴がいてな、天邪鬼な奴で、飴玉ばあさんの話をする奴を馬鹿にする割には、内心飴が欲しくてたまらず、こっそりとばあさんを待っていたんだ。
ある日遂に、ばあさんと会えたんだが、佐久間は会えて嬉しいくせに強がってな。
「そんな飴いらねえ」って突っぱねたんだ。
でもばあさんは、そんな佐久間の本心を見透かしていて、佐久間に飴をやった。
佐久間は憎まれ口を叩きながらも飴を舐めた。
噂通りの味で、佐久間はその味に酔いしれたんだ。
でも、一つだけじゃ我慢できなくなってな。
ばあさんの隙を突いて、バスケットからいくつか飴を奪って逃げ出したんだ。
飴は二つしかとれなかったが、普通は一つしか味わえない飴を三つも味わう事が出来た。
けどその夜、佐久間の部屋にばあさんが飴を取り返しにやってきたんだ。
でも飴は食っちまってないだろ?
怯えて謝る佐久間から、ばあさんは替わりに、二つの目玉をくりぬいて持って行った。
それからさ、ばあさんが現れなくなったのは。
でも時々、生徒通用門前にサングラスを掛けた男が現れて言うんだってさ。
「僕の目玉を返しておくれよ……あれは飴玉じゃないんだよ。…ねえ、返しておくれよ」
ってか細い声で泣くんだそうだ。
そいつには目がなく、真っ黒な穴が二つ、開いているだけなんだってよ。

俺の話はこれで終わりだ。
それじゃ、学校新聞頑張れよ。
こんにちは坂上君^^僕は細田友晴って言いますww君と同じ高校生だお(^ω^)学校の怖い話集めてるんだってねw奇遇だねヽ(´∀`)ノ怖い話ならぼくイパーイ知ってるYo!任せろwww

学校の怖い話といったら、ヤパーリ、トイレが一番だおね。だって、学校の怖い話=真っ先に花子さんが思いつくでそ?(*゜ー゜)
その花子さんが現れるところといったら、トイ━━━(゜∀゜)━━━レ!!まさに、トイレは怖い話の宝庫だお♪

これからぼくが毎日君にめーるしてきかせてあげるねwww
君とは何だか、すごく気が合いそうな気がするんだ(*゜∀゜)=3
ぼくたち、もうメル友だおね?ナカーマ(゜∀゜)人(゜∀゜)ナカーマ
それじゃ、またメールするねwノシ
坂上君、君は実に運がいいよ、なんてったって幸運にも、この僕の所にメールが届いたんだからね。
僕は怖い話にかけては、右に出るものがいないと言われてるんだ。
坂上君も、黒船にのった気持ちで聞いてくれよ。

ムラサキカガミって知ってるかな?この言葉を二十歳まで覚えてると、なんと死んでしまうんだ。終わり。

ふふふ、この話、全校生徒がみる壁新聞に載せたら、すごい事になるよ。なんたって、生徒全員が該当するんだからね。
かくいう君も、このメールをみて恐怖に慄いているんじゃないかな?
でも、大丈夫。僕はこの呪いを回避する術をしっているからね。君、助かりたいだろ?
僕は、紳士だからね、普通だったら、一万円で教えているんだが、君には特別に五百円で教えてあげよう。
ちょうど、千葉に行く用事があるから、お金はそのときにでも払ってくれたらいいよ。
それじゃ、坂上君、また会おう!