2、怒る【END叱って伸ばす】 | ナノ
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「甘えたことばかり言わないで下さい!
それが、人にものを頼む態度ですか!?
いくら上級生だからって、なんでも許されるわけじゃないんですよ。
そんな口の聞き方じゃ、死んだお兄さんが哀しみます!」

………………ハアハア。
一気にまくしたてたら、息切れしちゃったよ。
でも、これくらい言わないと、わかってもらえそうにないし……。
覚えてすらいない前世の罪を償うなんて、そう簡単には納得できない。
それに……。

たとえ罪を償わなければいけないとしても、それは、もっと別のことだと思う。
間違っても、荒井さんのいう通りに行動することじゃない。
…………………………………
…………………………………
…………………………………
……………………………それにしても。

荒井さんが、すっかり黙り込んでしまったのが少し不気味だ……。
僕の言葉がショックだったのかなぁ。
「荒井さん……?」
「……い」
「い……?」
「今の言葉は……。
お願いです、坂上君!

もう一度、僕を叱って下さい!」
…………えっ?
いったい、どうしたというんだ?

「お願いです。
兄が死んでから、僕は叱られたことがないんです。
もう一度叱って下さい」
「そ、そんなこと言われても……」
「あっ、じゃあ、何か買ってきます。
喉が渇きませんか?
ちょっと、待って下さい。
今、冷たいジュースでも……」

そういって、荒井さんは部屋を飛び出して行ってしまった。
何だかよくわからない人だなぁ。
僕に叱られて嬉しかったんだろうか……。
まあ、いいや。

「では、荒井さんが戻りましたら、次の話へ行きたいと思います。
次は…………」


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