岡崎さんは、ルーベライズを藤臣君に渡したわ。
藤臣君は、とても喜んでいた。
そして、放課後になると、さっさと帰ってしまったの。
岡崎さんは、なんだか悪い予感がして、彼の後をつけた。
すると彼は、学校の近くの大通りに行くの。
そして、歩道橋から車道をながめているじゃない。
まさか、自殺しようと思っているのでは!?
ルーベライズに、痛みを感じさせずに死なせてくれと頼んだとしたら?
岡崎さんは歩道橋を駆け上がったわ。
そして、藤臣君の背中に叫んだの。
「駄目ーーーーーーっ!!」
藤臣君は振り向いた。
彼女は、彼を抱きとめようと飛びついたわ。
でも、その瞬間、彼はスッと体をかわしたのよ。
バランスを崩した岡崎さんは、金属の手すりにぶつかったわ。
そうしたら……ポロッと、手すりが崩れたの。
まるで、砂の塊みたいにね。
もちろん、バランスを失った彼女は、真っ逆さまに車道に落ちた。
……落ちたところを車にひかれて、彼女は即死だったそうよ。
さびてもいない手すりが崩れた理由は、誰にもわからなかった。
でも……私は思うのよ。
藤臣君の願いは、岡崎さんを殺すことだったんじゃないかって。
理由なんて知らないわ。
例えば、自分よりルーベライズを大切にしているから……とかね。
呪いをかけようとしていた瞬間に、ちょうど彼女が来あわせたのよ。
運が悪いというか、間が抜けているというか。
うふふ、死んだ人の悪口をいっちゃいけないわよね。
そうそう、ルーベライズは、彼女の死体の側に落ちていたそうよ。
藤臣君が、どうして置いていったのか……。
そう考えると、案外さっきの嫉妬説も、あり得る話だとは思わない?
……まあ、その顔。
そんなこと信じられないって顔ね。
私の意見に、賛成してもらえないというわけ?
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…………なんだか話し疲れてしまったわ。
私の話は、もうこれで終わりましょう。
どうやら、倉田さんにはつまらないようだしね。
それにしても、次の人はまだかしら。
来ないようなら、もう帰りましょうか。
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