3、謝る【PS追加ENDスンバラリア星で特別待遇】 | ナノ
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「ごめんなさい! ごめんなさい!
私は嘘をついていたんです。
本当にすみませんでした」
私は、風間さんに土下座して謝った。
すると……?

「ば、ばかな……。そのポーズは伝説のキュウキュウ星人……!
すでに絶滅したと思っていたが、こんなところで出会えるなんて、なんてラッキーなんだ!」
風間さんは嬉しそうに、私の手をとって小躍りしている。 

何がどうなったっていうの?
「そうか、擬態だ。キュウキュウ星人は、周りのものにあわせて自分を変化させる。それで、なかなか発見されなかったんだな。この僕の目をもってしても、見抜けなかったんだから、その能力はやはり素晴らしいものだ」

風間さんは一人、感動にうちふるえているが、私にはさっぱりわからない。

「あのー、何のことですか?
キュウキュウ星人て誰のことなんです?」
「隠さなくったっていいんだよ、我々は君の敵じゃない。
いくらスンバラリア星人が、侵略者だといっても、キュウキュウ星人に手は出さないさ。
キュウキュウ星人と、プルプル星人が結ばれて生まれたのが、我々、スンバラリア星人なのだから」

がーーーーーーーん!!
今、明かされるスンバラリア星人誕生の秘密!
……なんて、遊んでる場合じゃないわ。
でも、まあ、この雰囲気なら何とか助かりそうじゃない……。
うまくいいくるめて、丁重にお引き取り願おう。

ふと見ると、風間さんは、どこからか出したのか、一枚の紙切れを握っている。
そして、その紙を私に見せて、
「これは、キュウキュウ星人の古文書の一部を書き移したものだが、君にはこれが読めるかい?」
と、真剣な顔つきでたずねてきた。

その紙に書かれていた文字は……。

九、球、休…………。
とにかく、きゅう、と発音する文字ばかり。
だから、私は素直に、
「きゅう、きゅう、きゅう、きゅう、きゅう…………」
と読み上げた。

どうやら風間さんは、更なる感動に包まれたらしい。
緑色の触手をピクピク震わせている。
「あの……」
「素晴らしい!! ああ、なんて幸運だろう! 今のは間違いなくキュウキュウ語! この古文書が読めるのは、王族の血を引く者のみ」

なんだか、またとんでもない話が出てきたわ。
風間さんは、ワッペンのような物を取り出すと、それに向かってこういった。

「こちら地球の派遣部隊。偉大なる我等の先祖、キュウキュウ星人を発見! これより、スンバラリア星へお連れする。
王族の血を引く御方だ。くれぐれも、そそうのないようにな」

風間さん、いや、スンバラリア星人は、うやうやしく頭を下げると、私の手をとり、ワッペンのスイッチを押した。

白い光りに包まれた私は、スンバラリア星へと旅立つ……。
そうよね、このまま、地球で平凡な一生を終えるよりは、スンバラリア星で特別待遇の生活を送るのもいいかもしれないわ。
さようなら、青き地球。

(新校舎END)

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