1、そうかも知れない【PS追加END風間望新聞】 | ナノ
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……確かに、そうかもしれない。
この風間さんって人、結構かっこいいから。
でも……。
こんな変なことをいわなければ、この人、きっともっとかっこいいのに。

………………………などといいつつも、結局私は、風間さんからあれこれ話を聞いて、彼の特集を組むことにした。
誕生日、血液型、好きな色、食べ物、女の子のタイプ……、ありとあらゆることを聞き出した。

そして、次の日。
私は、日野先輩に呼び出された。

「倉田、どうだ?
七不思議の特集は、いいものになりそうか?」
日野先輩は、優しく笑っている。
……まずいかもしれない。
勝手に、七不思議の特集をやめて、風間さんの取材をしてしまった。
怒られるかしら。

「そのう、日野先輩、実は……あの、次の特集なんですが、七不思議は止めませんか?」
私はやっと、それだけいった。

「えっ、どうしてだ?」
「……私、風間さんって人の特集を組むって約束しちゃったんです。
取材もばっちりしてしまいましたし……」
「何だって?」
「すみません!
でも、日野先輩にだって責任はあるんですよ。

風間さんを呼んだの、先輩でしょう。
なんかつい、あの人のペースにまきこまれてしまって」
……日野先輩は、あきれて黙り込んでしまった。
でも、今更取材内容を変えるわけにはいかない。

私は、風間望先輩の特集を組んだ。
反響は、ものすごいものだった。
私の選択は正しかったみたい。
けれど、日野先輩はいつまでも顔をしかめていた。

そしてある日の放課後、私は見てしまった。
「風間の特集を組むなら、俺の特集を組めばよかったのに……」

壁に向かってそうぶつぶつ文句をいう、日野先輩の姿を……。
うーん、これこそ、学校であった怖い話かもしれない。

私は、しばらく物陰に立ちつくしていた……。


そしてすべてが終った…

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