Secret Garden 〜黒狼侯爵の甘い罠〜 | ナノ













Secret Garden 〜黒狼侯爵の甘い罠〜







さーて、次回のシークレットガーデンSSは?

執事のハンスです。
お疲れ様でした。SS9はお楽しみいただけたでしょうか。
え? 夢オチだなんて聞いていない? 
作者が先週、表があれば裏もある、のほうにこっそりタグを追加したそうですよ。
まさかの夢オチ、と。
ぺろぺろという意味不明なタグも追加されていましたね。ぺろぺろとは一体なんでしょうか。
嫌な予感が致します。

さて、今回も私が次回予告をさせていただくことになりました。
次回は更新日が丁度クリスマスなので、クリスマスを題材にしたSSを公開するそうです。
短編二本をお送りするそうですよ。

一つ目の短編。
お坊ちゃまがブルーベルお嬢様に、サンタクロースはいないとうっかり発言をするお話です。
ブルーベルお嬢様はサンタクロースを信じているというのに、なんという暴言を。
ハンスは、ハンスはっ、お坊ちゃまを見損ないましたよ!

二つ目の短編。
一つ目の短編の続きです。
お坊ちゃまの脳内では、ブルーベルお嬢様とイチャイチャしたりツンツンし合う、というあるまじき計画が練られているようです。
あぁ、お坊ちゃま。
もう既にフラグが折れる予感しか致しません。
…おや?
お坊ちゃま。もしかすると奇跡が起きるかもしれませんよ?


-疑惑-

次回予告とは全く関係のないここだけのお話なのですが。
あまり大声では言えないので、小声で言いますね。
実は、ブルーベルお嬢様とおぼっちゃまが湖で遊んで帰ってきた後。
ブルーベルお嬢様は当屋敷で用意した服へと着替えられたのです。
もともと着ていた衣服は濡れていたので、私がお庭へと干しておいたのですが。
奇妙なことに、ブルーベルお嬢様の下着だけが忽然と消えてしまったのです。
風で飛ばされてしまったのかもしれない、と探したのですが、どこにも見当たりませんでした。
最初は下着泥棒かと思ったのですが、当屋敷は大きな柵で囲まれていますし、不審者がいればすぐにわかるはずです。それに、侍女の下着類はなくなっていません。
ブルーベルお嬢様の下着は、一体どこへ消えてしまったのでしょうか…。
ブルーベルお嬢様へはきちんとお詫びをして許していただいたのですが。
そういえば…、あの時のお坊ちゃまは奇妙なほどに大人しかったですね。
いつもならば、あんな事件があれば怒り狂ってもおかしくはないというのに。
…はっ!
そんな、まさか、まさか!
犯人はおぼ……。
いえいえ、証拠もないのにお坊ちゃまを疑ってはいけませんね。
いくらお坊ちゃまがブルーベルお嬢様に片思いをしているとはいえ、下着を盗むだなんて。
……。
お坊ちゃま、完全に否定できないこのハンスを、どうかお許しください。


-真相-

僕は、ブルーベルの下着がどうして消えてしまったのかを知っている…。
というのも、窓の外から犯行現場を見ていたから。
ブルーベルの下着を持って行ったのは、イタチだ。
庭に住み着いてるのか、それとも近くの林に住み着いているのかは知らない。
でも僕が庭にいると、たまに見かけるんだ。
ブルーベルも見たことがあるから、知っている。
イタチの分際でブルーベルの下着を盗んでいったのは許せないけれど、そんなことを言ったらイタチが殺処分されてしまうかもしれない。
ブルーベルも、そんなことは望まないだろう。
イタチを見る度に、可愛い、可愛いって言っていたんだもの。
正直に言うと、ブルーベルを見惚れさせてしまうつぶらな瞳に殺意が少しわくけど、僕もイタチが凄く可愛い。
ブルーベルには、どうして下着が消えてしまったのかこっそり教えておいた。
驚いていたけれど、怒らなかった。
やっぱりブルーベルはいい子だ。


後日、庭園の茂みの真下に下着が落ちていたから、僕はブルーベルに返しておいた。
本当は机の引き出しへ入れておきたかったのだけれど、やめた。
ブルーベルが、どこかで誰かの目に自分の下着がさらされているかもしれない、ということを悩んでいたからだ。
下着は泥だらけになっていたから、綺麗にしておいたよ。
僕が!
ブルーベルに叩かれるのを覚悟でそれを言ったら、顔を真っ赤にしてか細い声で「ありがとう」って言ったんだ。
可愛いよ、可愛いよ、ブルーベル。
…下着の匂いを嗅いだかどうかは、僕の心の中だけの秘密だ。






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