小説 | ナノ


第二話  


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前回の続きから



激しい音が響いたあとドアが開かれる
そっと目を開けると―

何も変わらない。さっきエレベーターを乗り込む前に見た2階のフロアと同じだ。
変わったことと言えば電気が消されていて薄暗い。そこではっと我に返った。
目の前のポケモンに問いかける

「お前、俺に技を使ったのか?幻を見せる感じのさ。」
『...。』
「だーかーらー!」
(そもそも俺の言葉を理解してるのか?)

その子は返事も返さずフロアにある開いていた窓からヒラヒラ飛んでいってしまった。
追いかけたが間に合わず。文句を言ってやろうと思ったが既にその姿はなく、もしかして夢を見てるんじゃないかと思い頬をおもいっきりつねる。

「イタッ夢じゃないのか」

それにしても静かすぎる。誰かの気配が感じられない。
聞こえてくるのは自分の足音だけだ。

きっとロビーにはみんないるだろう。
停電のせいで静かにしてるんだと自分を納得させた。

そのまま階段を降り、カウンター、ロビーを見回したが誰もいない。

「おーい!ピカチュウー!デントー!エックスー!」

返事が返ってくるはずもなく自分の声が反射しただけで、あいかわらずフロアは薄暗く
カウンターから向かい側の大きな窓から青白い光が指している。

自分の置かれた状況を整理してみた。
さっきのポケモンセンターにいる。でも明らかに様子がおかしい。
誰もいない。手がかりなし。

「あ、あはは〜」

外に出て辺りを確認するが特に変わった様子はない。誰もいないということを除いては。

道路にそって歩いてみた。まるで町は時間を止められ、廃墟の中に迷い込んだ時のような寂れた空気が漂っている。

「腹減ったなー」

そんなのんきなこと行ってられる余裕はあった。今まで伝説のポケモンに出会い事件に巻き込まれたりしてきたのだ。またポケモンの影響だろうと考えていた。

『―』

「ん?今なんか聞こえたような」

周りをキョロキョロ見回したが特に異常はない。
気のせいかと思ったとき空が暗くなったのを感じた。見上げてみると、―大きい、
大きいってもんじゃない!赤黒い爪と血の色のような大きな羽を持つ鳥のような何者かが空を飛んでいた。
そいつのせいで空が覆われ影を作っていた。



「ええっと...君は誰?」
『ようこそ。お待ちしておりました。』

「は、はい?(しゃべった...)」
「ここはどこなの?」
『貴方のことはよく存じておりますよ。』

「はあ...オレの事知ってるのか?」
「あとちゃんと質問に答えて欲しいんだけど。」




『生存戦略、しましょうか』



「は?(威圧)」




『おっと!申し遅れました。ワタクシ、イベルタルと申します。』
「...(だめだこいつ早く何とかしないと)」


続く。




追記

イベルタルとゼルネアスかっけえですよね。グッズが出たら御三家そっちのけで買ってしまいそう。今までのパッケ伝説で一番好きなデザインかも...




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