ヒロアカ(長) | ナノ




貴方の優しさに触れる


『炎司、参考書買いに行きたいから先帰っていいよ』
「一人だと役に立たない物を買いそうだから俺も一緒に行く」

放課後になり、ちょっとした買い物がてら参考書買いに行こうと思って炎司に声をかけたら付いて来てくれるみたいだ。
あの二人は本当に仲良しね、なんて噂好きなクラスメイトに噂話のネタにされてそうだなぁ。

『これどうかな?』
「駄目だ。お前には理解出来ないだろう。こっちの方が分かりやすい」
『確かに分かりやすい!!じゃあ買ってくるね〜』
「入口近くで待ってる」『はーい』

会計を済ませて踵を返すとガラの悪い人が溜まっていた。
無視をして足早に本屋から出ようとしたら声をかけられてしまった。

「ねぇ、今暇?」
『暇じゃないんで』
「遊ぼうよ」
『ごめんなさい』
「…俺の連れが何か?」
仏頂面の幼馴染みが異変に気付いて来たようだ。炎司の登場でガラの悪い男達はそそくさと居なくなった。

「全く…毎度毎度…目を離すとろくな事が無いな」
『ごめん』
「名前は…まぁ、その…可愛いからな、目をつけられやすい」
『えっ』
「だからなるべく俺の傍から離れるなよ」
『…うんっ!!』

頬を赤く染めながら注意してくれる不器用な幼馴染みに改めて感謝する。
本当に照れ屋なんだからと私は声に出さなかったが炎司が少し眉間に皺を寄せていたので笑って誤魔化した。

2018.3.10.

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