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足音が近付いて来る。
私の部屋の襖が勢いよくガタガタと震える。
「主、主っ!!」
「早くここを開けて下さい主!!」
怖い。普通に怖いわ。
なんと言うか…ヤンデレに囲まれちゃった的な?
私はどうして良いか分からず隣にいるこんのすけに小さな声で話しかける。
『どうすれば良いの?これ…』
「審神者様は意識が無いという事でこの場はやり過ごしましょう。」
『うん』
だって、そうだよね。私が違う世界から来ました〜貴方達の新しい審神者です☆よろしく(笑)なんて言った所で命の危機が迫るだけ。
「怪我を治して下さい!!僕はどうなっても良いですから!!」
『…っ』
怪我人が居るの?でも治すって…?
パンフレットを急いで捲る。
刀剣男士とは〜から始まり審神者の役割、本丸での過ごし方などに目を通す。
『こんのすけ、怪我人は何人居るの?』
「重傷15名中傷6名軽傷13名です。この本丸の全員が何かしら負傷している状態ですね」
『…傷を治したい。』
「分かりました。ですが審神者様はこの部屋から出られませんので刀剣男士に手伝って貰わなければ事が進みません。」
そう言ってこんのすけは刀帳という物を私に差し出した。
2017.12.08.
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