刀剣(長編) | ナノ




2

清々しい良い朝を迎えた。
怖い夢も見ていない。
覚醒していない頭を起こしてしっかりと目を開ける。

……どこ?ここ?

見慣れない部屋に一人呆然とする。

「起きられましたか審神者様」
『うわっ…吃驚した…あれ?私、狐のお喋りぬいぐるみなんて買った覚え無いんだけどな〜?』
「…どうやら術は失敗したようですね…」
『術?』

狐のぬいぐるみは首を傾げる私の傍に来て話を続ける。

「生き返る為の術を審神者様は使ったのですが失敗して亡くなられたようです…」
『待ってよ、私は生きてるよ?』
「簡単に言うと魂と体が入れ替わったのです。審神者様は貴女であれど又違う方なのです。」

つまりは漫画の設定とかである分岐した世界の私がこの世界に居た私と入れ替わったという事か。
「申し遅れました私は時の政府より派遣された管狐のこんのすけと申します。審神者様のサポートを致しますので宜しくお願い致します」
『…よろしく?』

2017.12.07.

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