刀剣(長編) | ナノ




14

転送ゲートが開く音がしこんのすけと担当者が部屋に入って来た。
担当者は私の顔を見るなり体を震わせ抱き締めた。

スッ

「主〜お茶入れて来たよ、休も……」
『す、ストップ!!清光ストップ!!』

清光はお茶を足元に置くと静かに抜刀した為、私は慌てて声を出した。

「いくらなんでも抱き付く必要ないでしょ?しかも政府の人間が」

目が全く笑ってない清光はまだ手に本体の刀を握っている。
急に担当者は清光の方を向いて乾いた笑い声を発した。

「道具ごときが何を言う?」

こいつは今、何と言った?
頭が真っ白になるのと同時に私の中で何かがぶちギレた。

2017.12.31.

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