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視線が合うと五虎退は小さく悲鳴を溢して壁に隠れてしまう。
私が前の私と入れ替わってるなんて知らないから怖がられるのは当たり前だけど、少し傷付く。
手に擦り寄ってくる子虎を壁に隠れている五虎退の方に向かせて軽く背中をポンポンと叩く。
『ほら、虎君。ご主人様が迎えに来てるよ…お帰り』
子虎は私を見上げてから五虎退の元へ無事に帰って行った。
それを見送った私は清光に部屋に戻されて残りの資料に手をつける事になった。
2017.12.31.
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