全員ではないけど
県総体、個人戦が終わって、これから団体戦。そんな時。
玲翔「…海馬、デカいから秒で分かった」
海馬「なんか視線感じるなと思ったら玲翔じゃん、相変わらずチ…」
玲翔「うっせ?!これでも伸びたからな」
身長180cm越えの海馬くんと、170cmまで満たない玲翔くん。同じ中学の面々です。
玲翔「てか海馬いたんだ県大会」
海馬「あー、団体からだから今日からだよ」
玲翔「あそっか、桜樺団体いるもんな」
海馬「玲翔は個人戦お疲れ様」
玲翔「宗司に負けた」
海馬「うん、知ってる」
玲翔「いや、あそこで負けたのが宗司なのが悔しすぎる」
海馬「だろうな。テニスのために地元出てインハイ目指して頑張ってた玲翔なら」
玲翔「なのに地元の高校、それも中学までの同級生に負けるっていうね」
海馬「でも宗司もここ1年でめちゃくちゃ急成長してる感じあるもん、板垣くんとペア組んでからのここ半年は特に」
玲翔「だよね?宗司こんなやつだったっけって思ったもん」
海馬「俺も簡単にボコられてるからさ、あいつに」
玲翔「まあでも負けたのには変わりないからさー、あーほんと悔しいーー」
そう、玲翔くん、個人戦でインターハイ出場を掛けた試合を、西星高校であり中学までの同級生だった中松宗司くんと対戦してまして、惜しくも敗退しました。
玲翔「てかこれ一生いじられそう」
海馬「確かにあいつらならいじる」
玲翔「昨日の夜翔吾からライン来たからね、宗司に負けたの?って。追い打ちかけんなやって返しといた」
海馬「早速いじられてんじゃん」
玲翔「どうせ海馬もそのうちいじるだろ」
海馬「バレた?」
玲翔「何がバレた?だよ分かってんだよお前そういうところ」
海馬「まあとにかく夏休み集まろうな」
玲翔「この話で持ち切りだけはやめてくれ」
海馬「多分するだろきっと」
玲翔「本当に人生で1番悔しい、大事な試合で負けたのが」
海馬「宗司に負けたってのもあるでしょ」
玲翔「それが1番そうだよ」
そう2人で話していると、他にもやってきました。
遥玖「なんか見たことあると思ったらすっごい見慣れた2人組だった」
海馬「玲翔今しょげてるから遥玖近づかんほうが良いよ」
遥玖「え、しょげてるの?」
玲翔「お前ぶち殺すぞほんと」
遥玖「だからなんで俺だけ扱いそんな冷たいんだよ」
玲翔「遥玖だから」
遥玖「酷っ」
玲翔「まあでも宗司に負けたのは多分一生根に持つ」
遥玖「そのうち笑い話になりそう」
玲翔「お前が1番笑ってそうだよコノヤロ」
遥玖「俺は既にインドアで玲翔に瞬殺された話が笑い話だよ」
玲翔「あれはマジの瞬殺だったからな、であの後遥玖不貞腐れてたって聞いたけど」
遥玖「そりゃ酷すぎる試合内容だったからな?」
西星高校の遥玖くん。玲翔くんと会うのもかなり久々なようです。
とここで、遥玖くんを探してたらしい宗司くんがやってきました。
宗司「遥玖どこいるんだよって思ったら南聖揃ってるし」
海馬「あ、宗司インハイおめでと」
宗司「ありがと」
玲翔「それ俺の前で言う?さっき散々その話したのに」
海馬「え、俺まだ宗司に会ってなかったから」
玲翔「まあでも……俺からも言うわ、宗司インハイ頑張ってね」
宗司「ありがと。玲翔の分も背負って頑張るわ」
遥玖「何だこの青春物語、動画撮りたーい」
玲翔「お前は黙っとけ」
遥玖「ええ?今のやり取りめちゃくちゃじーんと来たのに」
玲翔「今日の遥玖何?やけに調子良くない?宗司何とかして」
宗司「今日の遥玖調子良すぎなのは分かるよ、さっき玲衣に散々構ってちゃんして玲衣から色々言われてたから」
海馬「そこも相変わらずかよ」
今日の遥玖くん、何やら調子良いみたいです。
君弥「…あれ、どうしたんですか先輩達こんな並んでて」
宗司「南聖組ver県総体2024」
玲翔「なんかすげえ南聖集まってくるけど何?暇なのみんな?」
遥玖「そもそも今暇な時間帯じゃん」
南聖中の後輩の君弥くんが通りがかりました。
君弥「後輩代表としてカメラ係しますか?」
海馬「え、してほしい」
ということで、写真撮影して解散しました。