中学メンバーと


4月下旬
部活帰り。

大悟くんが1人で自転車を漕いでいると、1年生4人に遭遇しました。


大悟「おー、今日は4人揃って仲良いね」
千尋「これからラーメン行こって話になっててそれで…」
大悟「あ、そうなんだ」
陽向「先輩もどうですか?」
大悟「え?皆が良いなら良いけど」
楓汰「行きましょ」
大悟「どこ行くの?」
栄輝「ここ真っ直ぐいったところの信号沿いのとこです」
大悟「ああ、陽向の家の近くの?」
陽向「そうです」

ということで、1年生に着いていくことにしました。
みんな、同じ中学出身です。

大悟「どう?高校慣れた?」
楓汰「毎日楽しいです」
大悟「楓汰は本当に充実してる感あるもんな」
陽向「確かに」
大悟「陽向はどうよ」
陽向「まー、ぼちぼちですね」
大悟「楽しいって言えよ、楽しくないんか」
陽向「楽しいですけど、まだ中学が恋しいなーって」

千尋「気持ちは分かる」
栄輝「今度中学の部活行こ」
陽向「じゃあ5人で行きましょうか」
大悟「俺も?大所帯だな。てか弟いるからな今の北斗」
楓汰「良いじゃないですか、弟の部活の様子見に行けば」
大悟「その前に絶対来んなって言われるわ」

大悟くんは、今の北斗中のソフトテニス部に弟くんがいます。


陽向「でもやっぱ、俺も先輩が部活に来てくれたら凄い嬉しかったんで、俺も嬉しがられる側になりたい」
大悟「俺行った時は嬉しかった?」
陽向「え?それは…」
大悟「何その顔、こいつ腹立つわ」
陽向「まあでも1番嬉しかったのは京輔くん」
大悟「だって京輔くん普段こっちにいないからただでさえレアじゃん」

楓汰「まあ京輔先輩来たらみんな打ちたがってましたね」
大悟「俺の時全然そんなんじゃないじゃん」
陽向「だって大悟先輩はいつでも来れるじゃないですか」
大悟「暇人扱いすんな」
千尋「でも大悟先輩、部活来てくれた時しっかり教えてくれるから嬉しかったですよ」
栄輝「そうですよ」
大悟「え、ありがとう、照れる」

確かに、卒業した後に部活に遊びに行くのって、ちょっぴり憧れありますよね。


大悟「逆に俺行って大丈夫だった?ビビられてなかった?」
楓汰「ちゃんとしなきゃ!って意味ではビビってました、もちろん良い意味で」
大悟「まあ、なら良かったけど。正直同期と元同期にあれだけ嫌われてるから、後輩達どうなんだろーって思っててさ。みんな慕ってくれてはいたけど内心俺の事嫌いとか思ってそうとか考えてたから」

千尋「前も言った気がしますけど、俺は大悟先輩が中学の先輩で本当に良かったと思ってますよ。確かに先輩がハッキリ物言いするの嫌いな人もいると思いますけど、俺としてはそういう人が先輩にいたほうが良いというか…」
陽向「大悟先輩、人にも厳しいけど、それ以上に自分に厳しい人ってことは、俺たち少年団から一緒の人達はよく知ってるので、今更ですよ」
千尋「俺はそれを皆に聞いて、すごい人だなって思ってましたから」
大悟「…そっか、ありがと」

大悟くんは中学時代、同級生の部員にあまり好かれてなかったんですよね。ちょっと色々とあって。


楓汰「まあ、確かに本気で怒られた時は本気でビビりましたけど」
大悟「だよね、ごめん」
楓汰「でも先輩は間違ったこと言ってないし、むしろ自分が悪いから怒られただけだし。優しいだけじゃなくて、そういう時にちゃんと注意できるような人になりたいなって思ってますね。手本ですよ」
栄輝「少なくとも俺たち4人は先輩に着いていきたい派ですから」
千尋「そう、前に話したんですよ。俺たち4人で」

大悟「え、なんか嬉しいけど恥ずかしい」
陽向「ということで高校でもみっちり扱いてくださいね」
大悟「何だよそれ。まあその時はその時で」
楓汰「ちなみに高校の同期とは今のとこ仲悪くなったりとかは無いですよね?皆と仲良いイメージが」
大悟「そうだね。たまにちょっとした喧嘩はするけど。てかこの1年全然他人に怒ってない」
陽向「え、珍しいですね」
大悟「ほんと。逆に怒られっぱなしだわ」

それでも大悟くんは、後輩達には慕われていましたから。良かったですね。


大悟「でもさー、本音言うとさ、中学の同期ともうちょっと仲良くやりたかったよなーって」
千尋「でも、あの辺の人達って何においても真面目にやらなさそうじゃないですか、だから良いんですよ別に」
大悟「千尋お前ほんとそういうとこ好きだよ」
千尋「俺も正直大悟先輩以外の1つ上好きじゃなかったので…。てか自分たちがレギュラー落ちしたの俺たちのせいにしてましたけど、真面目に部活しないで大した努力もしてないそっちが悪いと思いません?ってなりましたから」

栄輝「千尋もあの時正直キレてたもんね」
千尋「だって流石に意味わかんなくない?」
陽向「それはそうだけど」
大悟「てか4人ともそうじゃん、1年からレギュラーだったんだし」
千尋「大悟先輩居なかったら俺がブチ切れてたかもしれませんね、逆に」
楓汰「千尋もきっちり真面目にやるタイプだから…」
千尋「不真面目な人が嫌いなだけです、特に部活においては」

千尋くんも、真面目タイプです。


栄輝「千尋が大悟先輩の立場だったら絶対同じこと起きてた」
千尋「ほんとだよ」
大悟「まあ同期に恵まれただけ救いだろ」
千尋「それは本当にそうです」
楓汰「確かに千尋怒らせた時マジ怖かったもんな」
千尋「ああ、合宿の時のやつ?」
楓汰「ごめんてほんとに」

大悟「何、楓汰合宿で千尋のこと怒らせたの?」
千尋「内容はほんとしょーもないです」
楓汰「それ」
陽向「あー、千尋の飲み物強奪事件」
栄輝「懐かし、あれ丁度1年前くらいじゃない?GWの時だから」

怒らせたら怖いタイプっていますよね。千尋くんもそうです。


陽向「まあでもこういうしっかりしてる人が周りから信用されてるんだなって思うわけで。大悟先輩もだけど」
大悟「あ、俺も入るんだ」
栄輝「何だかんだ千尋って中学入って溶け込むのめちゃくちゃ早かったしね」
楓汰「あと彼女と長いし」
千尋「彼女関係なくね?」
楓汰「いやあるじゃん」

大悟「千尋も長いよね、彼女と」
千尋「来月で1年です」
大悟「そうだっけ?もっと長いと思ってた」
陽向「まあ付き合うまでが長かった」
楓汰「千尋がヘタレだったから」
千尋「あ?」
陽向「でも今じゃ…ね?」
千尋「何その顔」
陽向「千尋も男らしくなったなーってさ」

そう、来月で彼女と付き合って1年だそうです。早いですね。


栄輝「そういえば大悟先輩は?」
大悟「何を?」
栄輝「ひなのと…」
大悟「いや、なんか最近みんな言ってくるじゃん、こいつとか」
陽向「だって大悟先輩またひなのと仲良くしてるじゃないですか、まだ好きなのかなーって」
大悟「恵和先輩と同じこと言ってくるこいつほんとに」

千尋「先輩の恋バナもお待ちしてますね」
陽向「そうですよ」
大悟「絶対言わん」

大悟くんも、良い事あると良いですね。



大悟「でもさー、2年生の中でも彼女いる奴とか女と何かある奴多いからさ、置いてけぼりだけはされたくない気持ちはある」
楓汰「今彼女いるのって誰ですか?」
大悟「2年だと道斗、天寧、郁哉、悠宇だけど女と色々あるのは玲衣」
陽向「玲衣先輩のそれはどういう意味の…」
大悟「付き合っては無いけど女と色々あるよって意味」
千尋「玲衣先輩ってそういう人なんですか?」

大悟「んー、いや別にそういう訳じゃないけど…ただあいつの女運酷すぎてこの1年間女に狂わされすぎてるから、それもあってヤケになってるだけだと思う」
楓汰「なるほど」
大悟「皆は見極めるんだぞ、女をちゃんと」
栄輝「だってよ陽向」
陽向「俺かよ」
大悟「モテモテだからだよ陽向は」

陽向くんは中学時代かなりモテてました。

大悟「てか陽向いつ別れたの?後輩と付き合ってたやつ」
陽向「結構最近です」
大悟「へー」
陽向「聞いといて何ですかその反応」
大悟「まあ陽向はモテるから彼女できるタイプだろ」
栄輝「その通りですからね」

楓汰「モテたいね」
栄輝「ね」
大悟「でも結局モテても好きにならなきゃあんま意味ないと思う」
千尋「何となく付き合ってたら陽向みたいになるよ」
陽向「え?」
楓汰「あー、じゃあ俺も良い出会いないかなー」





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