06

「……ん…ッ、……こんだけ濡らせば大丈夫か…」

口を離してテラテラと濡れるソレを見て、俺はジュリオから身体を離すと机にケツを落ち着かせ、肘をついて誘うように片足を机の角へと乗せて股を開く。
その瞬間ジュリオの喉が上下に動いたのを視界に捉え、彼が期待していることを知った。

「今度は二人一緒に、な?」

「ジャン…ッ!」

「ぅおッ!…お、おい!急に入れんなよ!?ゆっくりな、ゆっくり」

勢いよく抱き着いてきたジュリオにそう声を掛けると慌てたように身体を離し、嬉しそうに顔を綻ばせると優しく口付けられた。

「優しく、します……痛かったら、言って…ください」

その言葉に頷くと濡らされたソコにジュリオの硬い男根があてがわれ、ゆっくりと押し広げるように挿入されていく。
指とは違う圧迫感はキツいが、あれだけ慣らされたおかげか身を裂くような痛みは訪れなかった。

自分のことでいっぱいいっぱいになっていた俺は、深い呼吸を数度繰り返して閉じていた瞼を開く。
そこに映ったのは、額にしっとりと汗を滲ませ苦痛に眉を寄せているジュリオだった。
けれどその顔には赤みがさし、幸福だと言わんばかりの色が窺える。俺はそっと手を伸ばしてジュリオの頬に触れ、指の腹で撫でるようにすると、瞼を閉じてすり寄るような仕草をしてきた。
それを目にした瞬間胸の辺りがふんわりと温かくなり、自然と笑みがこぼれていた。

「………動いていいぜ?」

「…嫌、だったら…言って、ください、ね?すぐ、止めますから……っ」

ゆっくりとジュリオが腰を引いていく。

あ、ダメ…抜けちゃ、う……

そう思い膣内を締めると同じ速度で奥まで挿入された。
ジュリオの両手が足を開かせるように俺の膝に触れ、何度もギリギリまで抜かれては深くまでくわえ込まされる。
それに慣れた頃には圧迫感はなくなり、指同様に残ったのは快感だけだった。



「は…っ、く……ん、ンンッ、は、ぁ…ぁあ、ンッ」

「ジャンさ…ん、ジャン、さん……っ、ぁ……ジャ…ン…ッ!」

「ジュ…オっ、ジュリ、オ……ふ、ン…っ、ぁあ、んっ」

キモチイイ、すげー……
セックスってこんなに気持ちいのかよ……

何度もジュリオの名を呼んで首へ腕を回せば、それがもう合図みたいにジュリオが屈んで唇をすり合わせる。
さっきからイイトコばっかり狙ってガツガツ攻められ、俺はただジュリオにしがみついてアンアン喘ぐだけ。
ジュリオの腰使いが緩急をつけ始め、俺は限界まで追い詰められていく。
嘘だろ…前触ってないのにイクなんて………っ

「ぁ、ァアッ…も、ダメ…イ、ク……イクッ…ジュリオ…っ」

「ぉ、俺も…イキ、ますッ…ジャンさ…いっしょ、一緒にッ」

「ぅ、アッ――…ふっ、ン―――――ッ」

絶頂に達してイク寸前、ジュリオに深く口付けられ叫び声は飲み込まれた。
自身の精で腹を汚しながら、ドクドクと脈打って注がれる感覚を奥で感じる。
射精のために小さくだが強く打ちつけられる腰に足を絡ませ、ジュリオの激しくも優しいキスに酔いしれていた。

「ん……腹んナカ…アツいの、いっぱい…」

「すみません、中に…出しちゃいました……」

「…いーよ、別に……すっげヨかったし…」

微笑んでやってジュリオを引き寄せて腕の中に閉じ込める。
ふと、自分の行動に疑問を持ったがなるほど、簡単なことじゃないかと納得してジュリオの名を呼んだ。

「…ジャンさん?」

「今更だけどな、ジュリオ……………俺もお前が好きみたいだ…っつーワケで、今日から…っ、その………コイビト、な?」

「はい…っ、大好きです…ジャンさん!いっぱい、大事にします…ジャン…ッ」

とびきりの笑顔があまりに幼く見えて、甘えるようなキスに応える。
これはきっとジュリオだから気持ちいいんだ、触れ合うのもキスもセックスも…そう思うとさっき胸に広がったのは愛しさだと理解できる。

そんな幸せを噛みしめていた俺の下半身に違和感。

「ジュリ、オ……?」

「ぁ…すみ、ません…俺、もっとジャンさんが…欲しい」

「……ふ、ハハッ……しょうがねーな…けど、続きはココじゃなくて………俺の部屋…な?」

それから身仕度を整えた俺達は、夕焼け色に染まる誰もいない校舎で寄り添うように指を絡ませ合って帰路へと向かう。

きっと最初からコタエは決まっていた。
だってそうだろ?ジュリオの熱視線に、俺は最初から気付いてたんだから……




END


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