妄想(ジュリジャン)
2012/12/09 04:10

てれふぉんせっくちゅ(ジュリジャンなら)

長期出張でジュリオが俺から離れてもうすぐ10日が過ぎようとしていた―………

目まぐるしい毎日に追われ、疲れ果ててはベッドへ沈む日々。
いつもならこのスペースに、アイツが……ジュリオが照れた顔して俺を見つめてくるのに……そんな事を思いながらベッドに独り横たわり、空いたスペースを撫でた。
ジュリオに会いてぇなぁ……
アイツが使ってる枕を抱き寄せ顔を埋めるも、ジュリオの匂いは残っていない。
ジュリオを求めて止まない俺はクローゼットからアイツが普段着ているシャツを取り出し、ベッドへ戻ると枕にそれを着せた。
「あぁ、ジュリオの匂いだ……」
髪を撫でる優しい手がないのはちと淋しいが、ジュリオが帰ってくるまでの辛抱だ。
……ヤバイな、なんかムラムラしてきちまった…
そっと下半身へ手を伸ばそうとした時だった。
突然電話が鳴り出し、俺は勢いよく上半身を起こして電話へと視線を向ける。
誰だ、こんな時間に……
ゆっくりと手を伸ばし未だ鳴り続ける電話の受話器を掴み上げ、耳元へと押し当てた。
「……もしもし?」
『ジャンさん、俺です……すみません…寝て、ましたか…?』
受話器から聞こえてきた声に俺は全身の力が抜ける。
ジュリオは、俺の声がどうしても聞きたくなったんだと言ってもう一度謝ってきた。
「バーカ、もう謝るのナシな?…ジュリオの声聞けて、俺だって嬉しいんだぜ?」
『ジャンさん…』
それから変わりはないかだの、仕事は順調かだの、在り来たりな会話をしていくうちにジュリオの口数が少なくなっていった。
何となく察しはつく。
"ジャンさんが足りない"って電話掛けてきた理由にそれがあったから。
「なぁ、ジュリオ」
『…はい、ジャンさん』
「頼みがあんだけど、サ」
『貴方の望みとあれば』
そう言うだろう事は予想内で、俺は今からやろうとしている事を想像して興奮していた。「さっきから…いや、お前から電話くる前から結構キててよぉ、だから…このまま、エロい事しようぜ…?」
『な、ジャン、さん…?』
「ジュリオちゃんの声聞いただけで、俺のすっげ興奮して…なぁ、もっと声…聞かせてくれよ、ジュリオ」
受話器の向こうから息を呑む音が聞こえ、俺は乾く唇を一舐めした。
「お前に犯されるの想像しながらシコシコすっから、ジュリオも…な?」
そう言いながらズボンを下げた―……
▼追記
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