月子先輩と金久保先輩を見て、なんだか行動を起こしたくなった。
とりあえず相手のリサーチということで、みやこに聞こうと思ったんだけど。
「え、兄さんのこと?」
「う、うん。」
「あやめ、もしかして兄さん好きなの?」
ニヤニヤした顔で私を見るみやこに、ちょっと失敗した気がする。
顔が熱くて仕方ない。
「ふーん、あやめが兄さんをねー……。」
「わ、悪い?」
「悪くないよー?
ただ兄さんにはあやめは勿体ないかな、とは思うけど。」
「っ、白鳥先輩は、いい人だよ。」
机に肘をついて、手で顎を支えるような恰好をしていたみやこの頭が、私の言葉でがくっと下がった。
それから3秒くらいした辺りで自分が何を言ったのか理解して、再び顔に熱が戻る。
「ちが、くて!」
「あやめかわいー!」
「やめっ、ああああもう恥ずかしい!」
しばらくみやこにいじられまくったのは言うまでもない。
(「ーっ、誰にも言わないでね、特に先輩とお兄ちゃん!」)
(「わーかってるよ!」)
- 1 -
*PREV|NEXT#