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「俺は!幸せだ!」

「暑苦しいぞ、白鳥。」

「ウザいよ、兄さん。」

「冷たいぞ2人ともおおおおおおおお!」

「や、弥彦先輩、落ち着いて…。」


とりあえず2人には報告しよう、ってことになったんだけど。
まぁ、こうなるのは目に見えてたよね。


「あやめ、今なら間に合う、考え直せ、な?」

「そうだよ、あやめ!
やっぱり兄さんにあやめは勿体ないって!」

「おい、犬飼はまだしもみやこは俺の味方じゃないのか?!」


わかってはいたけど、この2人相手だったら弥彦先輩が不憫すぎる。
なんかそのうち泣いちゃうんじゃないだろうか。
そう思った瞬間、涙目の弥彦先輩と目が合った。


「うっ、あやめちゃ、」

「させるかああああ!」

「わっ!」

「ん!」

「ぷぷぷっ、兄さんだっさ!」


名前を呼びながら抱きつこうとした弥彦先輩だったけど“あやめちゃん”の“ん”を言う前に、私はお兄ちゃんに肩を掴まれて場所をズラされた。
もちろんいきなり対応できるわけない弥彦先輩の腕は空気を抱きしめるわけで、みやこに腹立つ笑い方で笑われている。
ほんと、不憫。


「うぅっ、どうせ俺なんて…どうせ俺なんて!」

「ああもう、弥彦先輩。
汚いですから早く立、」

「汚い?!
あやめちゃん、俺ってそんなに汚い?!」

「えぇ?!」


話を最後まで聞かない弥彦先輩は、ガッと痛くない程度に肩を掴む。
せっかく恋人になれたのに、名前で呼ぶようになったこと以外で私たちに変化はないようです。





(「ぎゃはは、フラれてやんのー!」)
(「お兄ちゃん!」)
(「ぷくくく、兄さんだっさ!」)
(「みやこも!」)
(「うぅ、あやめちゃんんんんんんんんんん!」)




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