朝起きたら、一樹先輩がいました。 どこに、って? 私の布団の中にです。
「なん、」
「お、おはよーさん。」
「おはよーござ…じゃなくて!」
平然とする一樹先輩に、至近距離で見られてるからか熱が集まる私の顔。 それを見てわざとらしく「熱でもあんのか?」なんておでこをくっつける一樹先輩に、「大丈夫です!」と叫びながら思いっきり仰け反る私。 地味に腰が痛かった。
「あ、おい離れるなよ、名前。」
「えっ、」
私が仰け反ったまま一樹先輩から離れようとすれば、先輩は私に腕を伸ばして抱きしめる。 ちょっと待ってちょっと待って、意味わかんないんですけど。
「せ、んぱい…?」
「ったく……何のために名前の部屋にきたと思ってんだよ、ばーか。」
なんでそんなに上から目線なのか、とか。 どうしてばかって言われなきゃいけないのか、とか。 今さらだけど言いたいことはたくさんあるのに、言葉とは裏腹に弱々しい声で私を抱きしめる力を強めた先輩に何も言えなくて。
「……仕方ないですね、一緒に二度寝します?」 「また寝るのかよ。」
私の精一杯の優しさをふはって笑いながらも、嬉しそうな一樹先輩。 悔しいからぎゅって抱きついてやった。
甘えたい年頃 (「お、」) (「どうしました?」) (「ノーブラか?」) (「………あ、」) (「やわらけー。」) (「はなっ、離してください!」) (「やだね。」)
*ルイさまに捧げます。
気付けば一樹が先輩になってました、それに微妙にリクとズレてる気がするのですが…! もし気に食わないようなら返品、書き直し受け付けてますので!
ルイさまのみお持ち帰りください。
バレンタイン企画へのご参加、ありがとうございます!
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