また寝てる。 この人はこんなに寝て、逆に疲れないんだろうか。
「センセー? 朝ですよ、起きてくたさーい!」
「……ん…、」
ゆさゆさと体を揺らしてそう言えば、寝起き特有の声がセンセーの口から漏れる。 どうでもいいけど色気がすごいです、毎度のことだけど。
「……俺は眠いんだ…ほっといてく、れ……。」
「ダメです、そうやって寝てばっかだから体力なくなってくるんですよ? わかったらほら、起きてくださいってば!」
また寝ようとしだしたセンセーを一喝すれば、拗ねたような顔をされた。 そんな顔しても私は折れませんからね!
「……どうしてもダメか。」
「どうしてもダメです。」
「なら、仕方ないな。」
「やっと起き……って!」
「これで文句はないだろ?」
したり顔のセンセーにため息。 ベタに私を布団の中に引き込んだセンセーは、楽しそうに笑っていて。
「こんなムダなことに体力使うなら仕事してください。」
「ムダじゃないさ。 せっかく2人きりだってのに、名前すら呼んでくれない彼女の照れた顔が見れるなら、いくらでも体力を使ってやる。」
そう言ってぎゅっと抱きしめるセンセー。 なるほど、拗ねてたほんとの原因はこっちか。
「センセーが名前呼んでくれたら私も呼ぶよ。」
「……名前。」
「何ですか、琥太郎さん?」
私が名前を呼べば、くすぐったそうに目を細める琥太郎さん。 その様子を見た私も顔が綻んでいて。 のんびりとした休日の昼下がり、大好きな人の隣はすごくあたたかかった。
幸せのひととき (「じゃあ今からもう一眠り、」) (「しませんからね?」)
*榛野さまへ、相互記念に捧げます!
甘いと、いいな…(遠い目 いくらでも苦情受け付けるし、書き直しもするからね!
榛野さまのみお持ち帰りください。
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