「わ、すごい…!」
青空先輩(というらしい)にお茶をいただいた後、翼くんに引っ張られて連れてかれたのは実験室みたいなとこ。 生徒会室の中なのに、そんなことを思わせないほどしっかりした作り。
「ぬははっ、ここは俺専用のラボなのだ!」
「え、翼くん専用なの? 私みたいな部外者が入って大丈夫?」
「俺が呼んだからいいのだ!」
そう言って適当なイスに座らせてくれて、なでなでと優しく頭を撫でられた。 私はびっくりして翼くんをみたら、すごく優しそうな悲しそうな、そんな顔の翼くん。
「翼くん…?」
不安になって、呼んでみたらものすごく情けない声になった。 それでも翼くんは気にしてないらしく、いつもみたいな笑顔を見せてくれて。
「なんでもないのだ!」
「そう?」
「うぬ!」
そう言ってくるりと私に背を向けると、発明品とやらを取ってきて私にみせてくれた。 それからそれの話とか、会長さんが翼くんの発明品に難癖を付けてきたりすることとか、くる前に話してたそらそら?って人がすごく怖くてなかなか発明をみんなに見せる機会を与えてくれないこととかを話した。 初めは翼くんの味方だったけど、その発明品のほとんどが失敗作で、厄介な機能を搭載した爆発物だと知ってからは2人の味方になったのは仕方ないと思う。
(「ぬぬっ、俺の発明品は爆発しないぞ!」) (「ウソつかないでください。」) (「ちょっぴり失敗が多いだけなのだ!」)
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