「あ、瑞紀ちゃん!」
「月子先輩!」
トイレに行った帰り道。 ソプラノのキレイな声に振り向けば、やっぱり月子先輩で。
「あ? お前ら知り合い?」
「あ……えと、」
駆け寄れば、月子先輩の傍にいた銀髪の(たぶん)先輩にたじろぐ。 な、なんだか怖そう…!
「この子は1年宇宙科の支倉瑞紀ちゃん。 で、こっちは幼なじみの東月錫也と七海哉太。」
「あ、こんにちは……支倉瑞紀です…。」
「こんにちは、東月錫也です。」
「…………。」
おどおどしながら名前を言えば、東月先輩は笑顔で返してくれるのに、七海先輩は私をジッとみたままで居心地が悪い。 そんな私をみたのか、東月先輩が笑顔のまま七海先輩をみて。
「……哉太?」
「なんだよ、怖ぇ…!」
「ちゃんと瑞紀ちゃんに挨拶しなよ、哉太!」
「あ、いや、あの…。」
2人に責め(?)られた七海先輩が不憫にみえてきた。 いやだって東月先輩の威圧感すごいもん…!
「……七海哉太。」
「え?」
「なっ、なんだよ! もう言わねーからな!」
なぜか顔を真っ赤にして言う七海先輩に固まる。
(「も、もしかして怒らせた感じですか?!」) (「違うよ、照れてるんだよ。」) (「ばっ、月子!」) (「ははっ!」) (「錫也も笑うなっ!」)
- 1 - *PREV|NEXT#
|