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「くひひ、柚希ちゃん、手術受けるんだって?」

「……桜士郎か、」


誰もいない生徒会室でぼんやり過ごしていると、何故か桜士郎がきた。
ていうかなんで手術のこと知ってるんだ、ってコイツに言ってもムダか。


「てかまだ夏休みだろ、なんでお前がいる?」

「くひひー、なんでだろうねぇ?」

「………。」


俺はジト目で桜士郎を見たあと、ため息をつく。
それから桜士郎を無視してまたぼーっと外を眺めた。

手術の詳しい日取りはわからないが、療養とかいろいろのせいで冬休み近くまで学園には戻れないとか。
こりゃあ留年決定だな。


「ちょっと一樹ぃ、聞いてるの?」

「聞いてない。」

「うわ、ヒドいなぁー、くひひっ!」


適当に桜士郎をあしらって、またため息。
結局コイツは何しにきたんだ。





(「もうお前帰って課題でもしてろよ。」)
(「残念ながら、もう終わったもんねー。」)
(「……そうかよ。」)
(「くひひ、もしかして一樹はまだなのぉ?」)
(「………。」)
(「図星かぁ、ま、がんばってねー?」)
(「……るせぇよ。」)




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