「生徒会室?」
「そうだ。」
連れてこられたのは生徒会室で、がちゃがちゃとドアの鍵を開けながら私の呟きに答える会長。
生徒会には入らない、って言ったのに。
「ほら、入れよ。」
「…………。」
ガラッとドアを開けて、私に入るように促す会長だけど、私は入らないししゃべらない。
変に期待させたくないしね。
「別に、ムリにお前を生徒会に入れようとしてるわけじゃねぇから。」
「え?」
「とにかく、話の続きは中でだ。」
「ちょ、ちょっと!」
ぐいぐい背中を押され、押し込まれた。
そのまま会長も入ってぴしゃりとドアが閉まる。
なにこれ、気まずい。
「一応、ようこそ生徒会室へ。」
「………はぁ、」
ニッと笑った会長に、私はため息しか出てこなかった。
それでも会長は気にしてないみたいだけど。
(「なんか飲むか?」)
(「……焙じ茶。」)
(「はいはい、その辺座っててくれ。」)
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