ぽつぽつ、あまり知られたくなかった自分の話をする。 こんな話したら、会長もきっとかわってしまう。 でも、会長は大丈夫なんじゃないかって。 心のどこかで思ってたからか、意外とスッと言葉が出てきた。
「…というわけです。」
一通り話し終わり、会長の言葉が怖くて俯く。 でも、会長は何も言わない。 静かな生徒会室が怖い。
やっぱり、言わない方がよかったんじゃないか。 そう思い始めたときだった。
「っ、ちょっ…!」
勢いよく抱きしめられてそのままがっちりホールド。 もちろん抱きしめたのは会長で。
「……っと、」
「え?」
「やっと、言ってくれたな…。」
「会、長…?」
意味がわからなくて、頭がこんがらがる。 やっと言ってくれたってどういうこと? なんで抱きしめられてるの? 疑問ばかりが頭を横切って、肝心の言葉は気持ちが先走って出てこない。
「お前の病気のことは粗方知ってた。」
「っえ?」
「悪い、たまたま星月先生と話してるのが聞こえた。」
「は、はぁ……。」
私を抱きしめたまま言う会長。 聞けばそれなりに前から知っていたらしい。 てことは、会長は私が病気で時間があまりないのを知ってて、告白してくれた…? でも、そんなまさか。
「もう一度言うから、よく聞けよ。」
ゆっくり。 ぐしゃぐしゃの頭の中を整理させるように紡がれた言葉。 それに耳を傾ける。 私は、期待してもいいのかな…?
(「……返事は?」) (「っ、えっと…!」) (「まぁイエスかはいしか受け付けないけどな。」)
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