「柚希ちゃん最近こないね。」
「そうですね。
まぁ今は人手が足りてるので大丈夫ですが、寂しいですね。」
そんな話をする月子と颯斗。
それを聞いてる俺は居心地が悪くて仕方ない。
間違いなく、柚希は俺を避けてる。
それを知らない2人からすれば、なんだかんだ生徒会室に入り浸っていた柚希が急にこなくなるのは不自然だし、仕方ないんだが。
「会長、どうしたんですか?」
「な、なにがだ?」
「会長が自ら進んで仕事するなんて、柚希さんがこなくなったくらい不自然ですよ。」
「もしかして、会長何か知ってるんですか?!」
こいつらの言葉に、頬がひくりと引き攣ったのを感じた。
それを見逃さないのはやはり颯斗で。
「会長、洗い浚い話した方が身のためですよ?」
「おいっ、その黒板はなんだ!」
「ふふ……さぁ、なんでしょう?」
「わかった、話す!
話すから黒板しまえ!」
そう言えば、スッと黒板をしまいながら「賢明な判断ですね」なんて黒い微笑みを浮かべながら言う颯斗。
俺、会長なんだけどな。
(「ふふ、会長だろうが、一生徒にはかわりありませんよ?」)
(「人の心を読むな!」)
(「会長が自分で言ってたんですよ?」)
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