「……柚希?」
生徒会室に行くと、会長が仁王立ちして待ってました。 え、なんで?
「お前……父ちゃんの言うことが聞けんのかああああああ!」
「いたたたたたたた!」
そう言っていきなり頭をぐりぐりする会長。 手加減してくれてるんだろうけど、結構痛い。 私の気持ちを察してくれたのか、しばらくしたら手を離してくれたけど。
「あれだけ、あれだけ桜士郎に近付くなって!」
「でも、白銀先輩いい人でしたよ?」
「ダマされてるんだよ! あいつは変態だ、危険人物だ!」
「会長……白銀先輩と友だちだったんじゃないんですか?」
「それとこれは別だ!」
お説教タイムに入った会長は、ちゃぶ台をひっくり返しそうな勢いで。 誰か助けてくれないかなってチラッと周りを見れば、月子ちゃんは部活でいなくて颯斗くんはお茶の準備をしていた。 お茶は後でいいから助けてよ!
「おい、柚希聞いてるのか?!」
「……聞いてますよ。」
「そうか……で、だいたいお前は危機感というのをだな!」
会長のお説教はまだまだ続くみたいです。 ちなみに、そのうちソファーに正座させられて、颯斗くんが助けてくれるまで延々と続いた。
(「さて、そろそろお茶にしましょうか。」) (「颯斗、」) (「もう懲りたでしょうしそれくらいにしてあげてください。」) (「……わかったよ。」)
- 1 - *PREV|NEXT#
|