退屈な入学式。 特に他と変わらない堅苦しいそれに、欠伸を噛み殺す。 あの先輩にさえ会わなければ、こんなとここなくて済んだのに。 そんなことを考えていたからか、見知った顔が壇上にあがった。
あんまりにも衝撃すぎて固まってしまう。 なんとも俺様な祝辞によれば、あの先輩の名前は不知火一樹というらしくて、2年星詠み科とのこと。
呆然としていると、いつの間にか入学式は終わったらしく、教室に帰れという先生の指示。 私は流れに逆らわずに教室に戻った。
(「あいつ、びっくりしてたなぁ。」) (「くひひっ、悪趣味だねぇ。」) (「お前にだけは言われたくねぇ。」)
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