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「柚希!」

「おい、保健室では静かに、」

「星月先生、柚希はどこですか?!」


白銀が帰ったと思ったらほぼ間髪いれずに不知火がきた。
すごい勢いの不知火に、ため息をつきながらベッドを顎でさせば躊躇わずにカーテンを開けた。
おいおい、吉岡は一応女だぞ。


「っ、ごめんな……また間に合わなかった…!」

「不知火、」

「先生、ありがとうございます……あの場に、いてくれて。」


吉岡の手を握りしめそう言う不知火に、少し安心した。
俺も大概こいつに甘いというか、よく気にかけてはいるけど、あくまで仕事って思われてるような気がするからな。


「まったく、肝が冷えたよ。」

「俺も、ですよ。
視えたのに、柚希の傍にいれない焦燥感もありましたし。」

「ははっ、まぁなんにせよ大事にならなくてよかったよ。」


俺がそう言えば、心底安心したって顔で頷く不知火。
それを見て俺も安心したし、とりあえず吉岡は不知火に任せて俺は仕事するか。





(「あ、担任には俺が言っとくからな。」)
(「すみません、ありがとうございます。」)




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