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「……悪かったな。」


よくわからないうちに意識を手放した柚希ちゃんに困惑していると、たまたま通りかかった星月先生のおかげで事なきを得た、けど。
どういうことだ?
さっき柚希ちゃんは、正直に言って尋常じゃなかった。


「それよりも柚希ちゃんは、」

「白銀、これは個人情報だ。」

「………。」

「お前の情報収集に対する姿勢や新聞部の業績はなかなかなものだと思うが、プライバシーの侵害はいただけないな。」


優しい口調だけど言葉の刺と目線からして、聞き出すのは得策じゃない、というか聞き出せないだろう。
あーあ、こりゃ柚希ちゃんから手を引かなきゃいけないな。


「わかりましたー、とりあえず俺は戻ります。
きっと、柚希ちゃんだってその方がいいでしょうしー。」

「すまないな。」


そう言う星月先生の声にニヤリと笑ってから保健室を出る。
んー、スクープを抜きにして柚希ちゃんと仲良くなりたかったけど……もうムリかなぁー。





(「おいっ、あいつはどこだ?!」)
(「くひひっ、保健室だけど?」)
(「チッ、また…!」)




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