「こんにち、あれ?」
「あれ、月子ちゃん?」
「え、お仕事は…?」
のんびりとお茶していたら、急いだ感じで月子ちゃんが来た。 あれ、部活なんじゃ?
「柚希さんのおかげで予定より早く終わったんですよ。」
「それより月子、お前部活はどうしたんだ?」
「えっと、お仕事の方が心配だったから早めに切り上げたんですけど……いらない心配だったみたいですね。」
「なんかごめんね? メールかなんかすればよかったね。」
「ううん、どうせもう部活終わってたし気にしないで!」
にっこり笑った月子ちゃんに安心する。 それから月子ちゃんも交えてお茶会の続き。 会長はお仕事がなくなったのが嬉しいのかすごくご機嫌だし、颯斗くんも肩の荷が降りたのか雰囲気が柔らかいし、マドンナ降臨のこの空間は心地好い。
「それにしても、柚希があんなに仕事できるヤツだとは思わなかったな、颯斗。」
「まぁ予想以上、でしたね。」
「へぇ、私も見たかったなぁ……柚希ちゃんの仕事ぶり!」
「2人が褒めすぎてるだけで、別に普通だよ。」
「あ、柚希ちゃん照れてるー?」
「て、照れてなんか!」
わいわい、家族団欒ってこんな感じなのかな、なんて。 少し悲しくなったのは秘密。
(「お、もうこんな時間じゃねぇか。」) (「そうですね、そろそろ帰りましょうか。」) (「送るからはやく支度しろー」) (「……お父さんとお母さんみたい。」) (「シッ、2人に聞こえちゃうよ!」) (「よぉっく聞こえてるからなー。」)
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