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「やっべー、口滑らせそうだった。」


先輩と別れて、寮の部屋でそう呟いた。
たぶん全部はバレてないはず。


「あいつとの約束だもんな。」


あいつが病気を隠す理由は、きっと俺が病気を認めたくないのと似ていると思う。
まぁ、向こうの方が病気を認めてる分、強いと思うけど。
まぁなにが強いのかは、俺にもわからない。


「それにしても、不知火先輩怖かったな……。」


俺が柚希を話題に出したとき、驚いたあと怒ったというか負の感情を押し殺したような先輩。
どうしてあんな顔をしたのかなんて、俺にはわからない。


「ああもう、寝るか!」


ぱちんと頬を叩いて、話を終わらせるように言ったけど、そのせいで逆に目が覚めたのは言うまでもない。





(「……寝れねぇ。」)




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