「こんにちはー」
「こんにちは、今度はご機嫌ですね。」
放課後、生徒会室に行けば、颯斗くんにそう微笑まれた。 確かに、七海く……じゃなくて哉太と話したからか、今まで感じてた何かが軽くなった気がする。 ていうか、哉太って言うの慣れないしなんかこそばゆいな。
「おかげさまで。」
「ふふ、貴女が元気になってくれてよかったです……ねぇ、会長?」
「おおおおま! なんでそこで俺に振るんだよ!」
颯斗くんの言葉にものすごく動揺する会長。 理由はわからないけど、クスクス笑う颯斗くんの様子を見れば、確信犯だな。
「とにかく!柚希が元気になってよかったじゃないか!」
「それ、さっき僕が言いましたよ。」
「なっ!」
小さく笑う颯斗くんと対象的な会長に笑いが込み上げる。 耐え切れなくなって笑えば、一瞬固まった2人も笑い出した。
「あれ、なんでみんなで笑ってるんですか?」
「おぉ、月子!」
「遅かったですね。」
「すみません、ちょっと先生に呼ばれてて……それより、何の話をしてたんですか?」
遅ればせながら現れた月子ちゃん。 後ろ手にドアを閉めてそう聞いてきたけど、なんて答えていいかわからず曖昧に笑う。 そんな私に首を傾げる月子ちゃんだったけど颯斗くんの「皆さん揃いましたし、そろそろ生徒会を始めますよ。」の声に話が途切れた。
(「なんだか私だけ仲間外れな気分……、」) (「ほんとに大した話じゃないよ?」) (「そうですよ、ですので今は仕事をがんばりましょう。」) (「……はぁい。」)
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