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「かーずきぃー」

「あ?」


名前を呼ばれて振り向けば、神出鬼没な変態である桜士郎がいた。
こんな時間に会うのは珍しい気がしたけど、よく考えたらこいつどこでもいるよな。


「西洋占星術科の子、生徒会に引き入れたんだって?」

「情報早ぇな。」

「くひひ、ずっとマークしてたからね。」


……なんでだ。
こいつが言うと、ストーカー宣言にしか聞こえないんだが。


「まぁそこで一樹に折り入って頼みがあるんだけどぉー?」

「……モノによる。」

「簡単、簡単。
ちょこーっと取材させてほしいんだよねぇー。」


いいでしょ?なんて、言うこいつを殴りたくなった。
新聞部が柚希を取材?
俺が許すはずないだろ。


「お前な、」

「写真2枚。」

「……は?」

「柚希ちゃん、だよね?の写真を2枚あげちゃうよん。」

「お前、これ……完璧盗撮じゃねぇかああああああああああああ!」


あ、しまった、なんてニヤニヤ笑いながらいうこいつに怒鳴り散らす。
写真?ちゃんと懐にしまったよ。
没収だ、没収。





(「受け取った、ってことは、」)
(「許可なんてしないからな。」)
(「くひひ、ケチだなぁ一樹はー。」)




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