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「巴さん、こちらの書類のことなのですが、」

「あ、それだったらこっちにまとめておきましたので…!」

「わざわざありがとうございます。
ではお借りしますね。」


僕たちの声が生徒会室に響く。
いつもと変わらない、ありふれた光景。

会長は居眠り、翼くんは発明、月子さんは部活。
こんな穴だらけの生徒会でも、巴さんのバックアップのおかげでなんとか成り立っている。
これを会長はわかってるのだろうか。


「あ、颯斗くん、」

「はい?」

「あの、そろそろお茶にしませんか?」

「そうですね……では、休憩にしましょう。」

「じゃあ私、お茶入淹れてきますね…!」

「お願いします。」


冷めた紅茶の入ったカップを持って、給湯スペースに向かう巴さんを見送る。
きっと、冷めてしまった紅茶を見つけてそう言ったんでしょう。
相変わらず、よく周りを見ていますね。
会長や翼くんにも見習わせたいものです。





(「おっ、お待たせしました…!」)
(「あ、すみません、手伝います。」)
(「わっ、あ、ありがとうございます…!」)
(「いえ、こちらこそ、いつもありがとうございます。」)




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