[]




次の日。
朝一で月子に会った。

とりあえず、いろいろ迷惑かけた、し。
逆恨みでヒドいこと、いっぱい言ったし。

ぎこちない、そんな謝罪だったのに月子は笑って許してくれた。
それに、私や哉太のこともおめでとうって言ってくれた。
まだ、ちゃんと笑い合えるのはムリでも、少しずつ友だちになれたらいいな、なんて。


「お、ちゃんと言えたのか?」

「……うん、言ってきたよ。」

「なんだ、やっぱ俺も一緒に行った方がよかったのか…?」

「ううん、大丈夫だったよ。
それに自分でやったことなんだし。」


浮かない顔をした私を見て、そう声をかけてくる哉太にそう言った。
確かに哉太の気持ちは嬉しかったけど、1人で行かなきゃダメだって思うし、ね。


「…好きだよ、哉太。」

「な、なんだよ急に、」

「言いたくなったの!」


ぎゅっと哉太の手を握りしめた。
哉太は真っ赤になりながらも握り返して、俺も好きだ、なんてはにかむ。

まだちょっと照れくさいけど、幸せ。
これからもこの幸せを噛み締めていけるんだと思えば、今までのツラいこともいい思い出かもしれない。
なんて、ね。



ちぐはぐラプソディ
(たくさん遠回りをしたけど、ちぐはぐな私たちの関係は新しい関係になって紡がれていく。)


-fin-



- 1 -
*PREVNEXT#