なんだかよくわからないまま颯斗くんに送られることに。
隣を歩く颯斗くんの考えてることがさっぱり読めない。
「明日も晴れるといいですね。」
「うん。
ていうか、颯斗くんって晴れ好きなの?」
ちょっと意外。
なんとなく、颯斗くんは曇りとか屋内から見る雨が好きだと思ってた。
そう言えばまたクスリと笑われる。
「確かに、僕はそちらの方が好きです。」
「あ、やっぱり!」
「ですが、弥生さんと一緒なら晴れの方が魅力的なんですよ。」
「え、私?」
急に出てきた私の名前。
その意味がわからなくて目をぱちくりしてると、颯斗くんは一言、「別に知らなくてもいいのですよ。」とだけ言った。
うーん、謎だ。
(「颯斗くんって、不思議だよね。」)
(「不思議、ですか?」)
(「うん、なんていうか……ミステリアス?」)
(「ふふっ、じゃあ褒め言葉として受け取っておきますね。」)