「ほんとに行くのか?」
「う、うん!」
心配そうに言う哉太に、緊張からか引き攣った笑顔を見せて言えば余計に微妙な顔された。 でもね、ここで行かないとダメな気がするんだ!
「お前が行っても、変わんねぇと思うけどな。」
「そ、そんなこと…!」
「哉太の言い方はアレだけど、僕もあんな女のとこ行っても月子が傷付くだけだと思うから賛成できないよ!」
「あんな女言うな!」
「ハンッ、あんな女はあんな女で充分だよ!」
「んだとてめぇ!」
「はいはい、2人とも落ち着く。」
そのままケンカをしだしそうな2人を錫也がとめる。 正直な話、私も弥生ちゃんと会うのは怖い。 でもせっかく少ない女子で、しかも昔馴染みなんだし、仲よくしたい。
「俺はどうなってもしらねぇぞ。」
「ちょっと、アレは哉太の彼女でしょ?! 哉太が何とかすればいいじゃん!」
「アレ言うな! だいたい、俺にどうにかできるならとっくにやってる!」
「ほんっと使えないね、哉太は!」
「んだと!」
「いい加減にやめろって言ってるだろ!」
みんなそれぞれ不安なんだろう、錫也もいつもとちょっと違う。 そんなことを考えながら歩いていたら、星座科の教室は目の前に迫っていて。 私は心を落ち着かせるように深呼吸して、近くの生徒に声をかけた。
(「あの、弥生ちゃんいますか?」) (「い、今呼びます!」) (「ありがとう。」)
|