誰よりも近い存在でいたかった。
ただ、会長が疲れたとき、休める場所になりたかった。
それだけで充分だったのに。
「おい月子、茶をいれてくれー」
「なら文句を言わないでくださいね?」
「へーへー」
いつの間にか、私の場所に月子ちゃんがいて。
楽しそうな笑顔を月子ちゃんに向ける会長に胸が痛んだ。
月子ちゃんたちがきてくれて、生徒会は明るくなった。
それは紛れもない事実で、私だって女子が傍にいてくれるのは嬉しい。
でも、それでもやっぱり、ツラいの。
ただ傍に、そう思えたのは周りに女の子がいなかったから。
そう痛感させられて、それと同時に自分の浅はかさに嫌気がした。
月子ちゃんに笑顔を向けないで。
私に笑いかけて。
私を、見て。
そんなことを考えながら、2人の笑い声の絶えない生徒会室で、ただ書類を書き殴った。
取り残された私
(用済みの私に、居場所なんてないの。)
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