※翼くん視点
「ぬいぬい、それ何なのだ?」
「あぁ、これか?」
ぬいぬいのポケットからはみ出た、マスコット?を指差して言えば少し嬉しそうなぬいぬい。
ぬ、聞かない方がよかった気がするのだ。
「これは名前が俺に、ってくれたやつでな、」
「もうわかったのだ!
ぬいぬいの彼女自慢は長いのだー!」
「おま、聞いたんなら最後まで聞けよ!」
「イヤなのだーっ!」
やっぱりイヤな予感は的中、俺はぬいぬいの言葉を遮って耳を塞いだ。
それでも話したいのか、ぬいぬいは俺の手を耳から離そうとしてくる。
俺も俺で必死に抵抗していたら。
「こら!
また翼くんいじめて!」
「名前!」
タイミングよく現れたぬいぬいの彼女。
その声が聞こえた途端、俺から離れてそっちに言ったぬいぬいに、少しため息をつく。
べた惚れ、ってぬいぬいのためにあるような言葉なのだ。
会長のご自慢
(「一樹がごめんね、翼くん。」)
(「いつものことだから気にしてないのだ!」)
(「そう?ありがと。」)
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