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私の彼氏は照れ屋だ。
恋愛事に免疫がないのも相俟って、すぐに真っ赤になる。


「哉太、哉太。」

「んだよ?」

「好きだよ。」


にっこり笑って言えば、真っ赤になって口をぱくぱく。
そんな姿もかわいいって思うんだから、もう末期なのかもしれない。


「おおおおおま、おまおまっ、ばっ、ばっかじゃねぇの?!」

「バカじゃないよ、ほんとに好きなんだもん。
あ、でも、バカみたいに大好きって意味ではバカだけどね。」

「な…っ!」


より一層赤みを帯びる哉太がかわいくて。
悪戯でそのほっぺにキスしたら、一歩下がって私の唇が触れたとこに手を当てて反対の手で私を指してぷるぷる震えてる。


「哉太、かわいい。」

「嬉しくねぇ!
そ、それにだな!」


何か言いたいのか、何度も口を動かしてるけど、肝心な声が出てない。
不思議に思って近付いたら、ぎゅって抱きしめられた。


「かな、」

「お、お前の方がっ、かか、かわいい、し!
それとっ!俺も、名前のこと、すっすすす、好きなんだからな!」


まさか、哉太からこんなこと言われるなんて思ってなくて。
びっくりして顔を見ようとしたけど「見んな!」って、さっきより強く抱きしめられてしまった。
ダメだなぁ、私もう哉太から離れられないよ。



照れ屋の精一杯
(「ふふ、ありがと。」)
(「おっ……おぅ。」)




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