「白石ぃー、今日って部活レギュラーミーティングだけ?」

放課後、部活前にお馴染み四天宝寺のマネージャーが白石に尋ねた。

白「おん、そうやで。」
「分かった、ちょっと遅れるわ!」
白「なんで・・・、っておらんし!」

なまえはスピードスターの如く走り去って行った。


監「ほんならミーティング始めるでぇ・・・ってなまえはどうしたんや?」
白「なまえやったらちょっと遅れるって言うてたわ。」

勢いよく部室のドアが開いた。


「聞いて!!彼氏出来た!!」

「「「「・・・・え・・・・・。」」」」
「「「「えええええ!」」」」

部室に全員の絶叫が響いた。


財「ほ、ほ、ほ、ほ、ほ、」
「ど、どうしたんや?」
財「ほ、ほ、ほ、ほんまに言うとるんか!?」

「ほんまやで!」

なまえの満面の笑顔に、部員はキュンとしつつも絶望の表情を浮かべる。

白「あ、相手は誰やねん!パパに言うてみ!」
「4組の佐藤君!さっき告られてん!」

ダメージャーの肩をガクガクと揺さぶりながら問い詰め白石をものともせずになまえは満面の笑顔のまま答えた。

一「ちょっと佐藤、殺ってくるわ。」
監「いってこい。」

監督までが部員の背を押す。

「ちょ、ちょっと待ってや!いいやんか!初めての彼氏やで?喜んでくれへんの・・・?」

「「「「(初めてやと!?当たり前やんか!どんだけ頑張って排除してきたか!)」」」」

遠「おめでとう!なまえ!」
「ありがとう!金ちゃん!」
金「よかったねぇ、なまえちゃん!」
「ありがとう!小春ちゃん!」

千「なまえ、考え直すったい。」
「千歳も喜んでくれへんの?」
千「複雑ったい。」

「もうええもん!!オサムちゃん!早うミーティングして!部活終わったら佐藤君と帰るねん!」

財「俺とは帰らんのんか!?」
「彼氏おるのに、なんで光と帰るんよ。」
財「ヒイィィィ!」

監「きょ、今日のミーティングは、延期や!!」

「ほんまか!ほんならもう帰るわ!んなまた明日なあー!」

顔を真っ青にした部員達を残してダメージャーは颯爽と笑顔で去って行った。

白「邪魔モノはみんなで極力して排除してきたはずやのに・・・」
忍「佐藤はしぶとかったな。」
財「しぶと過ぎっすわ・・・・。」
一「これからでもまだ間に合うはずや・・・!」
監「お前ら、全力出して頑張れよ!」
「「「当たり前や!」」」


小「なまえ・・・・、ちょっと可哀相やな・・・。」
石「みんな、やり過ぎてなまえに嫌われんかったらええけどなぁ・・・・。」
金「乙女心まるで無視やもんねぇ・・・。」
遠「あいつらアホやな。どうせほっとってもすぐ別れるやろ。」



数日後。


「佐藤君に、フラれたあああ。」

と言いながら部室に飛び込んで来るなまえを見る日はそう遠くない。


「「「「「ヨッシャー!!」」」」」


―――――――

部員達は全力で佐藤君に
嫌がらせしました(笑)







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