私はいわゆる引きこもり中である。
昔から引きこもり癖はあったのだが、それはそれはひどいものである。

トイレに行きたいけどめんどくさいから我慢する。
喉渇いたけどめんどくさいから我慢s・・・(以下略)

たまたま昨日買った市販のカップケーキを食べながらダラダラゴロゴロ。

カップケーキが喉に詰まった。

部屋から出たくない
だが、部屋に水分はない

苦しいけど部屋から出るのは
めんどくさい

ナイスタイミングに電話。

相手が誰かも見ずに電話に出て一言。

「喉にカップケーキ詰まった。」
「は?なんか飲んで早う部活来い。」

部活・・・・、めんどくさい。てゆーか、あんな事があった後に行きたくない。

「・・・・・。」

無言で電話を切って再びベッドでゴロゴロゴロゴロ。


再び電話がなる。多分、さっきも電話してきた白石だ。

「・・・・・はい」
「早う、部かts・・・・」

電話を切ってベッドでゴロg・・・・(以下略)

ピーンポーン

インターフォンが鳴ったがめんどくさいので無視。てゆーかどーせ母が出る。

「あら、光君、なまえよね?どうぞ上がって。」
「おじゃまします。」
「なまえは、部屋にいるわ。」

・・・・・・ああ、光が来た。大方、白石にでも派遣されたのだろう。
てゆーか母よ、勝手に男上げんなよ。幼なじみでもアウトだろ。

「なまえ?部活行かんのか?」
光が部屋に入ってきたため頭まで布団を被り、ドアに背を向けた。
「行かない。」

てゆーか光、タメ口でしゃべってっけど、あたし一応先輩だからな。

「なんでや?どーしてん。」
「行かないったら行かない。お前はさっさと部活行けよ。」
「お前のせいで、俺は派遣されたんや。」
「誰がなんと言おうと行かないいいいい!」
「ホンマにどないしてん?何かあったんか?」

「・・・・・なんもないしな。」

「・・・・・・はぁ、わかった。今日は部長に適当に言うといたるから明日は来いよ?」
「・・・・・うん・・・・。」

そうして光は、部活へと戻った。

翌日、用意を済ませて部活に行く為玄関まで行ったが再びベッドへ戻った。
やっぱり行きたくない。

そんな私を予想していたかの様に光が来た。

「部活行くで!」
「行かん!」
「制服着替えとるやんけ!」
「嫌や!行かへん!もぉ部活辞めるもん!」
「はぁ・・・、ホンマに何があってん?」
「・・・・行かんもん。」

光は、被っていた布団を無理矢理剥いで私を担いだ。

「嫌やあ!行かんー!」
「うるさい。」 ベシッ

光に頭を叩かれて、大人しくなったものの大人しく抵抗を続ける。

「行かん、行かんー。ひかるぅ・・・。行きたくない・・・。」メソメソメソメソ

光と私の家と学校は目と鼻先程の距離しかない。

「ほら、着いたで。」

と言いながら光は部室のベンチに私を降ろした。

「ぶちょー、なまえ連れて来ましたよー。」

光が白石を呼ぶ。

私はベンチで小さくなって、メソメソと泣いている。

「来たくないって言うたのに、光のアホぉ・・・・。」

「なまえ?どーしてん。」

部室に来た白石がゆっくりと私の頭を撫でながら聞いてくる。

「なんもないもん・・・・。」
「な?怒らんから話てみ?」

ずっとメソメソしてる訳にもいかず、ゆっくりと話だした。

「・・・・あんな・・・?」


一昨日の金曜日。

「今日も、部活かぁ・・・。ダルいわ、めんどくさいわ。・・・・ん?
・・・・・・あ・・・・・・。」

部室に入って、すぐに何か硬いモノを踏んだ感触にゆっくりと足を上げた。

・・・・・・トトロのストラップ・・・・・・。

これは千歳が大切にしていたモノだ。何故こんなところに落ちているのかという事よりも、踏んでしまい、トトロの首が取れてしまった事の方が重大だった。

焦った私は、そのトトロのストラップを家に帰ってア○ンアルファでくっつけようと考えた。

部活の終了後、いつもの様に部員達が着替え終わるのを部日誌を書きながら待っていると千歳が一言。

「トトロが無いったい。」


「みんなは知らんやん、とか落としたんちゃう言うてたけど私は内心ドッキドキで、家に帰ってすぐア○ンアルファでくっつけよ思ってたんやけど、家帰ってすっかり忘れてた。
ジャージ洗って明日も使うから夜から干そう思って、ジャージ干したら何か、コロンってでてきてん。
それがな・・・・・、これやねん。」


私が白石と光に見せた物体は、胴体と首が別れている上に洗濯により塗装が剥げて真っ白になったトトロだった。

「「・・・・・・・・・。」」

「胴体と頭取れただけやったら千歳に謝ろう思ってたのに、塗装剥げて言うに言えんくなって・・・」
「なまえ、お前やっぱりアホやわ。千歳さんのトトロと違うで、これ。」

光の言葉に首を傾げた。

「千歳さんのトトロはもう昨日の部活で見つかってるんや。このトトロはな、」
「俺のやで★」

ガシッと頭を捕まれて、ギギギと音がなりそうなくらいゆっくりと振り返ると、爽やかに笑う白石の姿があった。だが、その後ろには真っ黒な何かがいることは言うまでもない。

「ご・・・・ゴメンなさい・・・。」

恐怖でプルプルと震えて涙目になりながら白石に謝罪をする。


「「(涙目&上目遣いGJ☆)」」
光と白石は何故か私から目を逸らした。


「仕方ないなあ・・・、明日から毎日部活来るなら許したろ。」

「ちゃんと来る!」

「よし!許したる!」

「よかったなあ、なまえ。」

「うん!光がいなかったらまた引きこもってたわ!アハハハ☆」


「「笑い事ちゃうけどな。」」






――――――――
もう終われ!
一体何がしたかったんだ私は。
ちなみに主人公は、財前君の
一つ上の幼なじみで、
とてつもなく
めんどくさがりやの美少女。
引きこもり癖がひどく
引きこもったら連れ出すのが
難しい様です。





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