「あっ、うん……くぅ」

身体を求められた事は初めてではない。
まれに雇い主やターゲットとそう言う関係に陥る事は何度かあった。

上から下までピシッ、とした燕尾服を着たセバスチャンは一寸の乱れもないのに平然とした顔をしてナナシの身体から快感を引き出す。
もう、深夜で誰も居ないとはいえ敵地であるサーカスのテントの中で事を致すとは心臓に毛でも生えているんじゃないだろうか?

「セバスチャンっ、やぁ!」

今の私と言えば舞台に手を付かされセバスチャンにお尻をつきだすなんとも情けない格好だ。
しかもスカートは大きく捲られショーツは足首に引っ掛かっている。

「嫌?良いの間違えではないのですか?」

ぐちゃぐちゃと厭らしい音がしている。
花弁の中をめちゃくちゃに荒らすセバスチャンは滴る蜜を見ながらナナシに話し掛ける。

「ほら、私の指を二本も美味しそうにくわえて涎まで垂らしていますよ。」

じゅぷっ、じゅっぐちゅっ

「あひっ、やっ、やぁああっ!」

「それにこんなにココを膨らませているくせに嫌がる振りをしても無駄ですよ」

「っつ!ぁあああっ」

プクリと腫れて真っ赤になったそこをセバスチャンの指がなぞる。

「やっ、やだっ、やだぁっ!」

膨大な量の蜜が花弁から一気に吹き出る。

「クス、相変わらずココが弱いんですね、 ナナシは……私の指をぎゅうぎゅうに締め付けて来ますよ。」

「ひぁんっ、だめっだめぇ……
もっ、さわらな……ふぁああんっ!」

ぐちゅり、と抜けた指の代わりにぬめっとした彼の舌が入り込む。

「あっ、ぁあっあふぅ……」

「っ、濃い液が沢山出てますね。
飲みきれないくらいですよ。」

更に蜜を絞りだそうとセバスチャンは花芽に爪を立てて舌で中を捏ね回しきつくすぼんだ菊花へと指を捩じ込んだ。

「あ、きゃああああっ!」

同時のに三点を責められ ナナシは本日何度めかの絶頂に身体をひきつらせた。
腕の力処か全身の力が抜けた ナナシはくたり、と舞台へ上半身を預けた。

「足を開きなさい。 ナナシ……」

ぼんやりとした頭に降って来る声。

「ふぇ?」

ナナシは理解出来ずに首を傾げる。

「おやおや、もう限界ですか?
それは困りましたね。 ナナシ……」

何が困ったんだろう?
そう思ったのも束の間で ナナシの身体はセバスチャンの逞しい腕に支えられ後ろから一気に突き上げられた。

「んんんっ!」

背後から獣のような体位で抱かれ ナナシはぱくぱくと口を開ける。

「こんな風にされたのは初めてですか?」

セバスチャンの言葉に ナナシはコクコクと何度も頷く。

「当たり方が違うでしょう?
ほら、こんな風にすると……」

ずぷり、と奥まで突かれるとそれは、
快感で下がっていた子宮までも易々と届いてしまう。

「あっ、ぁあっひぃ……っ!」

「いつもより感じていませんか?
乱暴な方が良いなんて貴女は本当に厭らしい人だ。」

何度も何度も突き上げられてイカされ意識を失い又突き上げられる快感で揺り起こされる。

「あっ、も……やなのにぃ……」

唇の端から漏れる涎が妖しく光る。

「ひゃん、ひぁ、あーーっあ……」

「ふふっクセになってしまいそうですね。」

セバスチャンはそう一人で呟くと
#name1#の身体を背後から抱き上げた。
勿論、セバスチャンのものは ナナシの中に入ったままだ。

「あふっ、やっ奥……っくるし……の」

「苦しいのも好きでしょう?」

無理矢理に立たされ身長差のせいとすがり付くもののない不安定さのせいで ナナシは咽び泣く。

「まだまだ夜は長いのですから
付き合ってもらいますよ、 ナナシ。」

サーカスの入り口から覗くのは未だに真っ暗な暗闇で ナナシは身をくねらせセバスチャンの首筋に腕を回した。





ーー朝は、まだ遠いーー




end.

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