「お前ってさ、一年より前の記憶はなんにもないんだよな」
「うん、そうだよ?」
「イギリスのこととかも?」
「うん、知識としてならあるけど」
「…本当に、なんにも覚えてないんだな」
「そうだね
…急にどうしたの?とうま」
「…いや、なんでもないよ」
言って、すぐに後悔した。
はあ、と大きなため息をついて頭を抱える。
ぐるぐると自己嫌悪の念が胃の奥から這いあがってきて、吐きたくなった。
最低だ、俺
(インデックスに思い出がないことに安心してる、なんて)
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